第167話 黒の歌姫
何もかもが好きだったわ
アイドルから自分自身をプロデュースするようになったのも
歌が上手くて、彼女を通して感情が
きついくらいに入ってくるのも
好きだった
歌ってる時の緊張感で指先が震えてる
プロ意識の高さだって思った
だから、あんな事件になるなんて
あれから彼女は姿を消してしまった
繊細で触れたら弾けてしまいそうな
シャボン玉みたいな人
しつこくマスコミは追い回すから
そっとしておけばいいのにと思った
誰だって辛くて逃げたい時あんじゃないって
今年、YouTubeで彼女が歌ってた
色んな事を言われてるけど
いいじゃない?
歳を重ねた中森明菜もね
声も昔みたいなパワフルさは無いし、かすれてるけどそれもいい
何よりも元気そうな姿が見られたことだけで
嬉しい
彼女は今やっと誰の為でもなく、自分の為に
歌ってるのかもしれない
それでいい
それがいいのよ、明菜ちゃん
友達はコンサート取れたって大騒ぎしてたよ
そんくらい、あなたが好きなんだよ
還暦コンサートやってね
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます