932話 禁断症状は色々酷い
『良い匂いしかしなさそうな空間だ』
『かわゆい、かわゆい、みこさまも、にゃんこもおみみぴこぴこ』
『フニャフニャ巫女にゃんことニコニコ巫女様を見る母巫女様良い!』
『この光景を見るためだけに生きてきた!』
『この笑顔を守るために俺、ガンバル!』
『母巫女にゃんこにプロポーズしたいんですけど…』
『秒で却下されるぞ。巫女様に』
『巫女様にもプロポーズを』
『兄者にどつかれろ』
『それ死んじゃうやつぅ』
「あー…まあ、プロポーズはごめんなさい」
『私は、少なくともこの子達が大きくなるまでは何も考えられませんね』
みやさんはみいくんに微笑みながらそう告げる。
「貴方がたに不自由させるつもりは無いですけど、何かあれば言ってくださいね?」
『はい』
『巫女様さぁ…』
『プロポーズかな?かな?』
『ただ単に責任云々が頭にあったんやろな…』
『でも母巫女にゃんこはキュンと来た模様』
『刮目せよ!これが神をもたらし込む巫女様のフェロモン&ボイスだ!』
『その言い方は失礼すぎるだろw』
本当に失礼ですよ?…?
なんか、ハヴァスターイ様が外からガン見しているんですけど?
「ハヴァスターイ様?何かあるのであれば入ってきてください」
僕がそう言うとハヴァスターイ様はいそいそとスタジオに入ってきた。
「巫女にゃんこ?」
「巫女にゃんこのみいくんですよ。そしてその母親のみやさん。こちらは邪神のハヴァスターイ様です」
あっ、邪神という言葉にビックリしている。
『あっ、あの…邪神というのは、あの邪神ですか?』
「どの邪神かは分からないけど思っているとおりの邪神ですね。ただ、ハヴァスターイ様、邪神って幅が広いんですけど…何か分けられた理由ってありますか?」
僕が聞くと、何故か僕の膝の上に乗って満足げな顔をした。
『この幼女、強いw』
『人の話を聞かない神だから邪神w』
『そうやって巫女様を誑かそうとしているんだ!』
『幼女がお膝の餓えに』
『何を餓えてる?』
「邪神。敬え」
「あまり無茶言うとマイヤと遊べな「ごめんなさい!マイヤちゃんと遊びたいです!」ぉおう…」
いや、ホントに必死だなぁ!?
「マイヤちゃんにギュッてされて1日を始めたい、マイヤちゃんと朝ご飯をあーして食べたい。マイヤちゃんと遊びたい、マイヤちゃんとお昼ご飯食べたい。マイヤちゃんとほっぺスリスリしながらお昼寝したい。マイヤちゃんとお夕飯食べたい。マイヤちゃんをギュッと抱きしめて眠りたい…」
『怖い怖い怖い怖い』
『なんか壊れてない!?』
『これは…禁断症状!?』
『待って?マイヤちゃんは麻症の幼女!?』
『麻薬禁断症状の略では無いことを祈りたい』
『どう考えてもその略称でしょ』
『うわぁ……うわぁ……』
みんなどん引きですよこれ。
ハヴァスターイ様を抱きしめて優しく前後に揺すりながら子守歌を歌う。
3分でスヤァと眠ってくれた。
「えっと、業務連絡です。ゆる姉様ゆる姉様、至急スタジオまでお越し下さい」
来なかったら明日の朝ご飯はほかほかご飯を写した写真一枚の刑かな。
「なんか嫌な予感したから来たよ!!」
「逃げ出してきてますよ」
「マイヤちゃん禁断症状がね…うん。あとで遊ばせてあげてね?」
そう言ってゆる姉様はハヴァスターイ様をお米様抱っこ(担ぎ上げ)して消えた。
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