643話 神様Q&Aと、今日のおゆうはん


「世界各国から悲鳴が聞こえるぅ〜」

「まあ、お察しの通り日本は民間人や一部ネコババを差し引いても8割こちらへと納めたんだけど…残念ながら日本の国民が僕たちに対してしょっちゅう喧嘩売っているんだよねぇ」

「自然神霊が山を削られ、川を埋められ、里神と崇められていた神霊が無惨に放置され…それでも問題ないだろうと甘えている。君たちはどうしてここまで愚かになったんだい?」


『申し訳ありませんっ!』

『田舎の奥地暮らしのワイ、朝晩山と川に祈ってる』

『日本はだいたい開発の手は入っているんだよなぁ』

『仕方の無い事とはいえ、色々申し訳ありません』


「まあ、私には関係ないんだけど!」

「僕はガッツリ関係しているけどね!さて、何か聞きたい事ある?」


『神国への入国方法』

『神殺しの方法』

『妖怪を撃退する方法かなぁ…』

『なんか馬鹿な事言っている奴が居るんだけど?』

『意味合いによるよねぇ』

『聖なる力の増強方法を知りたいです!』


「神殺しは基本無理だよ?倒すのは分霊の類。この地球で神を殺しきれるのって2名だけだよ?」

「ここへの入国方法はまずは今後建てられる大使館経由もしくはゆうくんのマンション経由かな」

「さっきも言ったようにまずは3カ国くらいかなぁ」

「妖怪撃退方法?神聖属性で殴る。以上」

「強力な神聖属性でないとあまり意味は無いよ!」

「神聖系の増強方法ねぇ…潔斎や信仰強化、あとはゆうくんの歌とかの超超強力な神聖属性をあびる。あとは清浄な神域で暫く修行する。くらいかな」

「ああ、あと私達に喧嘩を売るというのなら死後含めて覚悟してね?」

 ユグドラシルと祓戸は顔を見合わせてニヤリと笑って見せた。



 SIDE:友紀



 どげんかせんといかん…いやマジで。

 ミツルギ姉様に無茶苦茶謝られて………牛肉を。牛肉の塊を戴きました。

 バラ、サーロイン、ヒレ、肩ロースの各部位の塊を。

 お夕飯に出さなきゃ(使命感)

 今日の夕飯、タケノコご飯にしようかと思っていたけど…竹の皮使って蒸し焼きにして…和風洋食でも良いかなぁ。

 ………テーマはタケノコで。

 一般人用と神様方用でちょっと手間は掛かるけど、2時間あればいけるかな?

 ここの食材の神気を神域の水を使って薄めるのに30分でいけるかな?

「よし」

「兄さん!大変大変!」

 佑那が慌てた様子で駆け込んできた。

「夕飯がなくなるより?」

「夕飯超大事。夕飯と比べたら些事」

 真顔で言いましたよこの子。

「で?どしたの?」

「あ、マンション、神国イ・ブラセルの大使館に指定されるって!」

「………僕の資産なんだけど?僕大使でも外交官でもないけど?」

「だよねー!」

「誰が言ってたの?」

「報道!」

「無視一択」

「うわぁ…兄さん料理に集中している時はクールすぎない?」

「今日はタケノコメインだけど、ミツルギ姉様が牛肉の塊くれたから牛パーティーもするよ」

「!!?」

 おーおー佑那さん無茶苦茶嬉しそう。

「どんな感じの!?」

「和風洋食メインだけど…しゃぶしゃぶいる?」

「いりゅううううううっっ!」

 ………何だろう、ここまで喜ばれると普段牛肉食べさせていないように思ってしまうんだけど…

 狂喜乱舞する佑那を微妙な顔で見ながらメニューを決定していった。


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