405話 三沢の現状と魔水晶と邪神像の煮込み
「あ、洗脳系の悪魔が出てきたのかなぁ?」
「まあ神敵だから「意味もなくOKしないでください」えー?」
ゆる姉様は神敵となった時点で見放している感がありますが、それはダンジョン側の思う壺なところがあるので再考していただきたいです。
「ん~?…あれ?」
「せお姉様?」
「───駄目だ。これこの人達半分は自分の意思で襲いかかってきてる」
えっ?
「まあ、仕方ないんだけどね…神敵認定後速やかに撤収せずに居るから対立感情がね…でも日本人は契約通り納品とかはやっていたみたいだけど、それだけじゃあ満足できなくなっていたみたい。
大人しくするようにと窘める上層部と衝突して街に繰り出して…小鬼と思って人を撃ったみたいだね」
「………」
「三沢の人々は友好的…まあ基地ありきの人々だから神敵判定によって悪感情を持ってもビジネスライクで問題は無かったけど、これでキレた。
平時であれば不幸な事故。で終わったかも知れないけど、今は非常時。そして神敵判定の件もある。そのため武器を持つ相手に対しての警戒心が上がり、相手側もタガが外れた…結果、訳の分からない四強拮抗戦になっている訳」
「四強拮抗ですか」
「合衆国穏健派、強硬派、自衛隊、妖怪の四強」
「余裕在りますね…」
「ホントにねぇ…」
『済まねぇ…うちの馬鹿達が済まねぇ!』
『安心して。沖縄よりマシだから』
『四強って、どちらかというと三つ巴じゃないの?』
『穏健派&自衛隊vs強硬派vs妖怪じゃないのかなぁ?』
『巫女様お鍋は?』
「お鍋は…まだですね」
「三つ巴と言えばそうなんだけど、強硬派が誰なのか完全には分かっていない挙げ句場所的な問題があってね…だよね?」
「そうッス」
「───タイムさん。もう無視して全員ぶん殴って縛って倉庫の中にまとめておいては如何でしょうか」
(((あ、静かに怒ってる)))
カタカタカタッ
「ああ、アク取りの準備をしなければ」
私はボウルに川の水を入れ、おたまを手に取ると鍋の蓋を取りました。
「………灰色だった邪神像が、黒くなっていますね」
そして魔水晶は僅かに黒く濁っているモノの、ほぼ水晶玉のようになっています。
「「「ええええっ!!?」」」
邪神像をおたまで掬い、ボウルの中に入れる。
ジュウウウウウウウウウッ
灰色の煙が吹き出したので聖光を使い中和します。
1分と経たずに邪神像は少し黒ずんだ邪神像になりました。
「これは後で処理します。で…」
火を止めて魔水晶をおたまで掬い上げて鑑定。
【神聖水晶】純度82% 高濃度の神気と聖気を纏った水晶。
ここまでくるともはや魔水晶とは呼べない。
備考:大都市であれば1~2ヶ月は浄化できるかと思われます。
邪神像の新たな利用法をもたらしてくれた事に感謝を。
「……うん。後はこれに聖光を凝縮照射して…」
水晶の中の黒い靄が消えていくのがよく見えます。
「───これくらいが限界ですね」
もう一度鑑定を───
【神聖水晶】純度97% 超高濃度の神気と聖気を纏った水晶。
水晶を通した光は神の光となり遍く邪を焼き尽くす。
備考:大都市であれば3ヶ月浄化は確約致します。
済みませんが、レシピと素材サンプルを提出お願いします。
なんかお願いされてしまいました。
「ええっ、とぉ……」
「……うん。ゆーちゃん」
「……これは、ない」
「褒め称える以上に、ないっすわー…としか言えねぇッス」
『最終兵器巫女様はやはり偉大でした!』
『巫女様万歳!お手軽最終兵器ありがとうございます!』
『さあ!巫女様頑張って1000個、いや10000個作りましょう!』
『いや巫女様過労死案件やんけ!』
『それ以前にこのレベルの魔水晶がないっす!』
あ、これ私以外大変な事になってる…のかな?
「えっと…てへっ?」
『………うん。美人あざと可愛い』
良く分からない褒め言葉戴きました!
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