392話 異界化と種類
SIDE:配信
『いや意味が分からん』
『何かメッチャ格好いいんだが?』
『騎士のお姉さんも格好いいし、舎弟っぽい元気な女性も良い』
『待て待て!それよりも異界化って何!?』
『軍務の人間としては通信が妨害されていると分からなかった時点で…』
『常にチェックできんだろうが』
「はいはい解説解説ゥ!実況はせっちゃんがしてたけど、これに関しては私の方がバリエーション知ってるから解説していくよ!」
「お願いします樹神パイセン!」
「とうとう呼び方変わっちゃったよ…えっとね、異界化ってこの世界もそうだけど大体界結び…所謂結界を異界化とか言ったりすると思うんだ」
「そうですそうです。あとは…ダンジョン?」
「まあ、アレもある種の結界亜種。閉じられてはいないからね、一面開放型結界…とでも言うべきかな?で、他にもこれだけあるんだ!」
結界・異界化のバリエーション
1.結界型:界を結んで閉じるタイプ。外部侵入は出来ないor条件付き侵入可。
2.多面開放型:ダンジョン型や物語である侵入型。迷路結界とか言われるタイプ。
3.侵食型A:液状、もしくはガス状に足元より堆積し変わっていく。広範囲。
4.侵食型B:天蓋型で界を上から覆い補強したり結界を封じる1と2の合体版。
5.反転型:使用者はほぼ絶滅。トラップ型異界。詳細は不明も1の球体版?
「パッと思い出せただけでもこれだけあるよ」
「今回のは3ということは分かりますし、感知しにくいのも分かりましたけど…4は侵食型なんですか?」
「うん。上からゆっくりと下に侵食してくるから。簡易版はストーンってくるけど、脆いんだ。だから2を代用して使うことが多いかな。4と5は廃れた技術だね」
「廃れたって…」
「4は代用可能で、5は伝承者がいないんだ。だから意味合いがだいぶ違うよ?」
「今回のが侵食型ってのは分かったけど、電話できる人と出来ない人がいた理由は?」
「簡単だよ。属性と濃度だよ。今回の異界が神聖系とは相容れない妖魔系で、既にそこそこの高さまで堆積しているんじゃないかな…ただ、天馬の着陸で一度散らしたせいではじめは分からなかったんだろうねぇ」
「ほへー…でもでも分かれって感じだよ?」
「界が閉じられたら気付くけど、閉じられなかったら気付きにくいよ。多分映像を見る限りだと通信士は先に結界構築を依頼しているっぽいね。発言後に通信が出来たみたいだし」
「報告の前に遂行しているって事かぁ…駄目じゃね?」
「この部隊はここで動くみたいだから優先順位は即応順なんじゃないかな。上官に指示を仰ぐよりも先に出来ることを確認して対処しているし」
「対処不可と判断したら即報告していたと?」
「そりゃそうでしょ。あと、石板周りは石板に2を。その周辺に4を使っているから最悪あの周辺にいたら助かる可能性は高いよ!」
「もう一つ聞きたいんだけど…」
「なに?」
「天蓋型って出入り自由なの?」
「うん。天蓋型ならね。まあ天蓋って言うよりも蚊帳だね。ただし条件は付けられるから蚊とか異物は入れない…みたいな」
「良く分からないけど分かりました!」
「分からないって…」
『異界化と結界は同じ?』
『まあ、守るために自陣を作る、これが結界って考えなんやろなぁ』
『異相結界については触れられなかった…』
『なんぞそれ』
『あの部隊良いなぁ…全員女性じゃないですか…』
『巫女ハーレムだから』
『男子禁制なんだよきっと!』
「ん?今異相結界の話した?あれは結界って言ってるけど自身や周辺に居る人を1で界を固定して平行世界もしくは精霊界や仙界に存在だけを一時移動させている隠行との合わせ技だからやっちゃ駄目だよ?
百鬼夜行とかから見ると『ガラスケースに人形が居る』と見えているし、結界が破られる可能性は高いし、精霊界や仙界に存在の避難中、ソレが悪戯される場合もあるからね!」
『ヒェ』
『なにそれ怖い』
『異なる界に無断侵入…そりゃあ怒られたりしますわな』
『他人の世界へ無断侵入は駄目、ゼッタイ。ちゃんと謝ろう!』
『拙者出所。自主退役&自主的EU所払いとなりもうした。巫女様や神様方にお礼を言うため日ノ本へ向かう所存』
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