350話 7dayPM~茶会とやるべき事リスト
頑張った。
シフォンケーキちょっと残していて大正解。
薄く切って型を作って生クリームとフルーツを入れる。
その作業を十数度繰り返せば…生クリームたっぷりケーキのできあがり!
合間に軽食ご飯も作ったけど、今回はおにぎり祭りにした。
その数60個。
まあ、すぐに食い尽くされるわけですが。
あと、ゆる姉様とせお姉様が狡い狡い騒がしいのはお茶会に参加できないからみたいです。はい。
伊邪那美お母さんにケーキ、紅茶とコーヒー(普通)を一気に納品して終了。
無茶苦茶感謝された。
…これ、多分急に決めたんじゃ無くて決まった方なんだなぁ…と。
さて僕は放置していたこと、やるべき事リストをこなしていこう。
さあて…まずやることリスト番外編。
2カ国大使さんのお土産開封だ。
1階の専用アイテムルームに全部入れてくれたらしいのでそれを確認する。
カナダ大使からはアイスワイン、メープルシロップ、メープルティー、バックベーコン、スモークサーモンの5アイテム。ただし量は…大量。
スペイン大使からはオリーブオイル、サフラン、スパニッシュワイン、シェリー酒、熟成ハムの同じく5アイテム。ただし量は…大量。
「あとで少し味見をして…提供しよう」
市販品と現地直送品では色々違うと思うし。アイテムルームから出て、石長比売様の元へと行く。
「あ…っ!」
石長比売様が僕を見て、顔を真っ赤にして逃げ出し───神阿多都比売様がブロックした!
「えっと、僕の事、お嫌ですか?」
「っ!?そんな事無いです!」
あ、良かった。こっち向いてくれた。
「神阿多都比売様ありがとうございます」
「どういたしまして」
スススッと食堂の中へと消えていく神阿多都比売様。
なーんか「あとは若い者同士でどうぞ。おほほほほ…」と言ってそうな感じで去っていったんだけどぉ…
「あっ、あのっ!何か用があったのでは!?」
「あ、そうだった。崎口さんの件ですが…」
「…」
うわ、メッチャ顔しかめてる…
「…魔化しそうなくらい宜しくないオーラを纏って私に言い寄ってきています」
ぇえー?
「毎日数時間邪な思考を祈りに乗せてくるので…拒否をしても「絶対添い遂げます」って…今朝もその念が…」
うわぁ…重傷じゃないですか…
「───石長比売様。暫く僕の神域に来ます?」
「えっ?」
「そしたら邪念はシャットアウトできますし、明確に繋がりが切れれば一度引くかと。同時に職員派遣して確保しますので」
「お願いします!」
凄く切羽詰まっていたんだなぁ…
僕は石長比売様と共に箱庭へと転移を───する前に巽さんへ電話をする。
『姫様。何かありましたか!?』
「お疲れ様です巽さん。以前調べてもらった崎口さんの件ですが…」
『…ああ、彼女は一昨昨日事故で亡くなったと情報がありましたが…』
「「えっ?」」
『どうかなされましたか?』
「…えっと、今も強力な念があの神社に留まっているようなんだ…」
『…至急部隊を派遣します。強力な方々でないとまずい気がしますが』
「うん。お願いします。その間石長比売様はこちらで匿います」
『畏まりました。失礼します』
通話が切れる。
あの件以降トラブル続きで後回しにしたツケが最悪な形で姿を見せた…
ごめんなさい。救えなくて。僕が後回しにしてしまったから…
いや、でも、おかしい。そんな状態でここに入れて、依頼が出来る?
───おかしい。まだ何か忘れている?
「……うん。箱庭に行こう。精神汚染されかねない」
「はっ、はい…」
少し怯えながらも僕たちは箱庭へと転移した。
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