302話 3day PM7~事情とお夕飯テロと初対面?

 コーヒーと紅茶を用意して皆さんに出す。

「それで、佑那は何があったの?」

 僕の問いに佑那は「大改装があるらしいの」と返す。

「大改装?」

「ええ。友紀兄さん、私達の口座にアイテムの買取金額振り込ませたでしょ」

「振り込ませたような気も…忘れた。最近残高確認してない…」

「いやそれ大問題じゃないの?」

「億単位であるはずだし、周りから高価な物がどんどん来るし、農作物関連は売るほど神様が作っているし…」

 そもそも僕がお金を使っているのは神様のお酒や食費等だった。

「まあいいわ。で、今後何かあった時のために更なる大改築をね…私と兄さんでお金を出し合って」

「えっ?言ってくれたら僕も出すのに…」

「むしろここが本丸で向こうは出城感覚にして!?結羽人兄さんはあちらの家のことを隠すの止めるみたい」

「それは…」

 大丈夫なのか?

「で、周辺の土地買収も終わっているから後は結羽人兄さんの大改装待ち」

「まあ、そう言うことなら佑那の部屋はこのまま残しておこうかな」

「ありがとう」

「で、彼女らについては?」

「……えっと、あー…その事で神様に確認したくて、連れてきたの」

 もの凄く困った顔の佑那に僕は首をかしげる。

「あのね?二人の職業がちょっと妙で…」

 ん?

「特殊職?」

「うん。しかも二人とも同じような感じなの」

 同じようなって…文学少女と文武両道な子…あと体育会系な子のまさにバラバラな感じの三人だ。

「白百合騎士団:軍師と白百合騎士団:軍医」

 なんて?

「軍師と軍医では無く?」

「白百合騎士団:軍師と白百合騎士団:軍医」

 聞き違いじゃ無かった…!

「スキル構成は?教えて貰っても?」

「戦場陣地作成と軍隊指揮、そして分隊召喚です」

「私は自軍回復と緊急手術、あと医務室作成です。ただし自軍に限ると…」

 ───ゲームじゃないんだからさぁ!?誰!?こんな巫山戯た職を入れた神様は!

「…わかった。ちょっと聞いてくる…夕飯出すから、僕の分は良いから食べてて?」

 僕は中華風サラダ、青椒肉絲、蛋花湯、炒飯、麻婆豆腐、エビチリを出す。

「「「「「…………」」」」」

 全員ロックオン状態。

 これはあれかな?「待て」状態かな?

「じゃあ、どうぞ召し上がれ。僕行ってくるね」

 餓えたオオカミさん達から逃げるように部屋を出た。



 さて、神域にやってきました。

 ただ、今僕は邪幼女神様からガン見されています。

「あれ?ちょ!?なんでその格好なんっすか!?」

 タイムさんが駆けつけてくれた!

 でも邪幼女神様は僕を見つめるのを止めないっ!?

 むしろジリジリと距離を詰めようとしている!?

「はい!駄目ッスよ!」

「お腹ハムハムする!」

 タイムさんが慌てて邪幼女神様を捕まえて持ち上げる。

 ジタバタ暴れる邪幼女神様。動く度に神圧をタイムさんにぶち当てている。

「力強っ!?やる気出してる!?早く戻るッス!」

 何か分からないけど了解!

 僕は慌てて元の姿に戻った。

「………ええええええ…ふて寝する」

 あ、何かショック受けてる。

 急に力を抜いてブランブランしてるぅ…

「いや、これから夕飯ですよ?今日は凄いですよ?」

「……美味しい?」

「美味しいですよー」

「……じゃあたべる」

 良かった…イヤなんか良くないけど…まあ、準備しよう。


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