19話 TS化した僕は今日も元気です
朝です。6時です。
実は5時半に起きて朝食の準備をしていた岩崎友紀です。おはようございます。献立はご飯、大根と白菜のお味噌汁、鮭の切り身、白菜と塩昆布の和え物となっております。
僕一人なら栄養補助食品とかで終わらせるけど人がいるなら食べてもらいたいし。
人…人?
まあいいや。
あ、ちなみにもう神域にいます。
そして三神のお姉さん達がキッチンカウンター越しに僕をジッと見てます。
お腹すいてるのかな!?
「家事をするメイドさん。良い」
「エプロンを着けて若妻感満載でツライ。お嫁には絶対に出さないけど」
「日本の神で良かった…日本食、できたての日本食が食べられる…」
いや僕男ですよ?今体は女性化していますが。
あとせお姉様。泣かないで。
色々ありますが、楽しく朝食を戴きます。
[さて、出社前に聞きたい事があります]
「なぁに?」
[衣装の中にソフトってあるんですけど、なんですか?]
「試してないんだ」
[はい。メイド・修道女・カジュアル・パジャマA…くらいですかねぇ]
「清楚と男装は!?絶対着てくれると思ったのに!」
[そっか。今日は男装着てみよう]
「あ、ソフトとか試す流れじゃないんだ」
[時間が惜しいので]
早速男装にモードチェンジする。
………うん。スーツだ。
でもね、しっかり体型に合ったスーツなのでお胸が…
あと、髪型も自動で変わるのはありがたいです。
ヘアゴムないので普通の輪ゴム使うところでした。
「「それはやめて!」」
「…ドストライクスギテツライ」
ミツルギ姉様?
「そっとしておいてあげて。いつもの発作だから」
「そだね。いってらっしゃい」
[あ、はい。いってきます]
身悶えしているミツルギ姉様を心配しつつ僕は神域を出た。
通勤は前より近くなったのでのんびり歩く。
朝早いのにコンシェルジュさんがいたのはビックリした。
いってきますって言ったら凄く嬉しそうに「行ってらっしゃいませ」と返してくれた。
いつもより少し早く出た理由は簡単。初めての道だし、徒歩で向かった際に多少問題があっても十分余裕をもって着くだろうと考えてたけど、これフラグかな?
通勤の人が結構いて忙しそうに行き交っている。
まあいつもの光景、だけど…僕を見た人見た人呆けたように僕を見続ける。
あまりにもジッと見るので良く分からないまま軽く会釈をしてちょっと早足で協会へ急いだ。
───けど、まあ、僕の運動能力ッスわ。
気が付くと結構な数の人が後ろから着いてきている気がする。
早足が早足で無い僕ワロタ。
まあ、もう目の前に職場があるんですけどね!
まだ八時前だよ!早すぎだよ!
そして職員用入口付近で課長がスタンバイ!
課長、いつ休んでいるんですか?労基行った方が良いと思うんですけど…
「着たか。おはよう。少し早すぎるとは思うが…」
[おはようございます。僕の出勤時間より一時間前からスタンバイしている課長が言う台詞では無いかと思いますが]
「ん?私は8時出社だぞ?」
[───まさか昨日は…]
「帰る間際に捕まっただけだ。その後色々あって家に着いたのは3時頃だな」
[なんか、うちの神様が済みません…]
「いや。かなり重要な情報だったのと、はじめは疑って散々言っていた上の連中もあの文箱を見た瞬間に顔面蒼白になってな。いやぁ、愉快だったよ」
───上の人達、絶対強制召集受けたんだろうなぁ…
「まあ細かい話は中でしようか」
[あ、はい。課長遅刻しかねませんもんね]
「ん?私は既にカード切っているぞ」
[課長何時に出社したんですか!?]
「少なくとも朝食は社食だな!」
[うわぁ…課長、無理しないでくださいね?]
「・・・お前さんの方が大変だろうに…」
何故そんな微妙な表情しているのだろうか…解せぬ。
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