『さば、いばる』

やましん(テンパー)

『さば、いばる』


 『これは、つまり、妄想です。』




 久しぶりに、さばかんを開けた。


 すると、さばが、いばりはじめた。


 『やましん。あんた、


 いままで、どんだけ、おいらたち、さばの世話になった?


 え? さばに、背中向けて寝らんないだろ。


 学校給食。職場の昼弁当。病院食。糖尿病弁当。で、さばかんだ。


 あんた、さばなしには、生きられなかった。


 いまもだなあ。


 たべる前に、お祈りのひとつやふたつ、やりさばえよ。


 あらあら、さばかん、まだ、たくさんあるな。


 まさに、あんたの、救世主だな。


 さばさばさばさばさば。』



 さばが、あざ笑った。


 ありがたいとは、思う。


 しかし、もう、たくさんというほどは残ってない。


 さばよみしたな。


 もう、これが全てだからな。


 なぜだか、回りは全て海になった。


 雨は、たまに降るから、水は、まあ、なくはないが、あまり、ない。


 おさかなは、まるで、釣れない。



 アマチュア無線機で、毎晩定時に呼び続けたが、ついに、電池切れした。


 反応無し。


 スマホは通じるわけも無し。


 ラジオからは、空電の音しか入らない。


 短波もダメ。


 世界は、どうなったのか、まるで、わからない。



 ま、さばが、いばるわけだ。




    🐟🐟🐟🐟🐟🐟🐟🐟 サバチャウ❗


 


 

 


 


 


 


 


 

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『さば、いばる』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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