第13話 由香里の地獄の禁欲生活、前半

 今日私は人生最大のミスと罰を受けることが決定した。


『今日から2週間!禁欲生活開始です!』


 その言葉の重みを今痛切に感じている。


 美波ちゃんと初めての大喧嘩をした後一緒に教室に戻る途中、5mは離れて!と言われだいぶ傷ついた。自分が犯してしまった事の重大さを早くも痛感し始めている。


「これで2週間持つかな…」


 そう呟いた言葉に美波ちゃんは、


「べつに別れるわけじゃないし、これからも由香里の事は好きだよ。でも今回のだけは何が何でも反省してもらう!反省したら、好きなだけ犯されてあげるから我慢して」


 これを世に憂、飴と鞭なのだろうか。もしそうなのだとしたら、美波ちゃんはやっぱり優しい。さっきまでの事は普通なら「口も利かない」、「別れて!」と言われてもおかしくないはずなのに…別れるとも言わないし、むしろ好きと言ってくれるし、反省したら好き放題させてくれるみたいだし、美波ちゃん本当に私の女神だわ。


 今からでも襲いたい!…あっダメダメ絶対にダメよ私。美波ちゃんとの約束なんだもの破ったら次こそ別れる話になるかも。


 いやぁ、美波ちゃんと付き合ってるのがこんな性欲に塗れ汚れ切った私で申し訳ないよ。この期に、美波ちゃんの理想に近づけるような綺麗な心の持ち主にならなくては!


*****


禁欲生活2日目


「あ、やばい無理かもしれない…」

「由香里どう?私の裸は興奮する?でも触っちゃだめだから」


 今は美波ちゃんの部屋でお仕置きを受けている最中です。大きなアクリル板を買い私と美波ちゃんの空間を区切っています。それはもう檻のように私を囲って、私を誘惑する美波ちゃんを前になすすべ無くな状況です。


 ベッドの上で四つん這いになり二つの穴が見えるようにし、腰を振っています。

 正面を向きМ字回脚になり、くぱぁしてます。

 美波ちゃんが一人で始めてしまいました。

 少しずつ動く手が早くなっていきます。

 喘ぎ声が私の鼓膜を通し脳が震える。

 私は触ってもいないのに自分の身体が熱くなるのを感じ、同時に濡れてイクのを感じます。

 地獄です。涎が止まりません。声を掛ければ返してくれます。指示を出せば指示通りにしてくれます。でも触れません。このもどかしさ、触れたいと思えば思うほど美波ちゃんは私から距離を取ってきます。正直死んでもいいくらいに辛い。目の前にごちそうがあるのに、飢餓状態の私に食べさせてくれません。これは生き地獄です。


*****


禁欲生活3日目


「由香里みて、ずっと見たかったおしっこだよ」

「綺麗だ…」


 今日も私は地獄を見ている。あれだけ拒否され続けてきたおしっこをアクリル板越しではあるが拝見することができたのだ。出来る事なら美波ちゃんから直接飲みたかった。でもできない、見るだけ。


 砂漠で死にかけているのに目の前に堂々と水分を補給されている気分です。私も美波ちゃんの聖水で水分補給したいのに!そこ代われ便器!人生で初めて思った言葉でした。


*****


禁欲生活4日目


「由香里見てる?私が綺麗になっていくの」

「おいしそうです…」


 今日もだいぶ地獄を見ています。今日は久しぶりの一緒にお風呂でした。アクリル板越しですが。曇ってあまり見えないけど美波ちゃんの身体が綺麗になっていくを拝見することができました。今日は昨日に比べて地獄じゃないのではだって?嫌そんなことないんですよ、今私は裸です美波ちゃんも裸です。これはもう地獄でしょう。耐えられそうにありません。


*****


禁欲生活5日目


 今日はデートに来ています。でもこの前のデートとは違うことがあります。それは今私は手錠を掛けられているからです、前に美波ちゃんに使おうと隠し持っていたSM用おもちゃがいつの間にか発見され公衆の面前で晒されています。でも美波ちゃんは優しいです、周りの汚物を見るような目とは違い笑顔で接してくれるからです。


 時は公園です、先ほどMでハンバーガーとポテト、飲み物を1つずつ購入し食べかけをくれています。少しでも美波ちゃん成分を補給したい私としては何よりのご褒美!美波ちゃんの唾液の着いたハンバーガーにポテト、ドリンクのストローを丁寧に私の目の前で口に含んでから私の口に入れてきてくれます。最高です。手錠を付けられていることをついつい忘れてしまうほどに幸せでした。これで残りの禁欲生活も乗り切れそうで私としては非常に大満足!!!


*****


禁欲生活6日目


「今日からアクリル板なしだけど、触れたら家から追い出すから」

「あ、はい…」


 今日もかなりの地獄でした。昨日の発言を今にも訂正したい気持ちでいっぱいです。今は家の中で、私と美波ちゃんは一糸纏わぬ姿で日常生活を送っています。今日は土曜日で予定もないので一日中このままだそうです。挨拶もご飯も会話もテレビを見るときも、一緒に勉強をするときもお風呂そうです、決して触れる事の出来ないもどかしさと今日はない壁、どうにかなってしまいそうです。


このままあと一週間私は持つのだろうか…二週間経った私は獣と化さずに美波ちゃんときちんとしたになれるのだろうか。


*****


禁欲生活7日目













 その日から美波ちゃんは家に帰ってこなくなりました…

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