No.164 ケンカ

夕暮れ時の河川敷は風が強くて寒い。上着を着て出るのだったと後悔する。

グランウンドから掛け声が響く。ジョギングの女性。犬の散歩をするおじいさん。摺るような土の足音。遠くに見える橋に夕日がゆっくり落ちていく。


『どこにおんの? そろそろ帰っといで』


スマホの光が、少しだけあたたかく感じた。

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