第20話

「あ。絵里ちゃんだ」


「え」


駅からなぜか出てきた。なんで?


「もしかして…家この辺なのかしら?」


「家は知りません」


「わかった。私が話してくるね。帰っていいよ」


え〜

碧唯さん行っちゃった。


とりあえずコンビニ行こう。買い物して、歩いてたら碧唯さんから電話あり。はじめて電話もらったかも。なぜなら、登録されてるだけだったから。


「絵里ちゃんの家近いって。あのいるかっていう人も亮介くんの家知ってたし、また暴れちゃうかもね。引越しなよ」


「俺、仕事まだ決まってないんで…」


「危ないから、うちのアパート空いてるし来たら?」


「すみません。笑理は怖がりで、壁薄いとことかはちょっと。セキュリティちゃんとしてないと無理なんです」


「そうなんだぁ…へぇ…そっかぁ…」


「碧唯さん?」


「いいとこ探すから!協力させて!彼女の笑理ちゃんの職場はどこなのかしら?」


「兄貴と同じ獣医の大学にいます」


「え、大学の先生?」


「教授らしいです」


「んまー!そーなの!へー!すごいすごいー!なんて素敵!私に任せて!」


え?任せる?

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