面接の日

第3話

さて、面接行くか。

笑理はもう会社に行ってる。何持って行くんだっけな?あ、履歴書か。封筒…ないけどいっか。

電車を乗り継いで行く。うーん、笑理の家からだとやっぱ遠いかな?受かってから考えるか。


「亮介!」


どういうわけか、安菜あんなさんが劇団のロビーにいた。


「おはようございます。仕事ですか?」


「だから紹介したのに」


そうか。ここの劇団に呼ばれてる安菜さんが、面接受けないか誘ってくれたんだったな。


「すみません。うっかり忘れてました」


「亮介なら受かるから。じゃ」


なんの根拠もないのに。適当なこと言われた。さっさと面接の部屋行こう。ここでかいとこだから、受付ある。すげぇとこだな。


「あの、面接に来た柊亮介ひいらぎりょうすけです」


「…あぁ、ご案内します」


話は通してあるらしい。よかった。

会議室らしきとこまで移動する。一人で待たされてると、誰かやってきた。


「あ…亮介、ほんとに来たよ」


「え?あー、久しぶりだ」


大学の先輩ではないか。ここの劇団にいたんだな。でも、なんか…喜んではいないな。

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