第25話 レベリング①
バンディエルから教えてもらった事……。全てを鵜呑みには出来無い…。だけど、今はまだ真偽を確かめる術が私に無いのも確か。
自身の強化をして悪い事にはならないから、やむを得ず、レベル上げの魔物討伐は了承した。
並行して、私に足りない部分を指摘してもらい、改善・向上を目指している。
一蓮托生が嘘でなければ、バンディエルだって私に不利になる様な事はしないはず……と思いたい。
「……………魔物討伐をするって、確かに承諾したわよ?!だからと言ってねぇ!昨日から初心者相手にスパルタが過ぎるの!」
「んなことはねぇぞ?まだまだ優し〜い段階だ。それに、この森は弱い魔物しかいないからお前はそんな悠長な事を言ってられるんだ。他はもっと強い魔物がわんさかいるぞぉ〜!愚痴を言う間も無いほど次から次に襲撃されて、隙をみせたらアッ!と言う間に食われるからな〜。」
「……脅しには屈しないわよ!!」
「いや、現実だ。こんな子供でも来れる森で狩りをするのは、魔術を持たない弱い人間くらいだ。お前もいい加減、覚悟を決めてやりやがれ!」
うう〜〜!!家から駅までしか歩かない人間を舐めんな!!もう足が棒を通り越して、コンクリ柱になってるわよ!膝も笑って、カクンカクンと力が抜けてるんだからね?!
「……いい、バンディエル。私の国の言葉に『過ぎたるは及ばざるが如し』と言う諺があるの。やり過ぎは、やらないのと一緒……「いや、レベん上がってんだから一緒じゃねぇだろ?」……………私のモチベーションが保てないのよ!!」
「もちべー……何とかは知らねぇが、強い魔物は肉が美味いぞ?お前が今、美味い美味いと言って食ってる肉がクズ肉に思える程にな!因みに、強い魔物の肉なら俺も食うから!」
「贅沢者!!だったら少しは手伝いなさいよ!!」
「えーー?だって、俺が倒したらお前の経験にならないじゃねえか。ヤバい時だけは助けるぞ?」
くぅ!!コイツめ〜〜!!ああ言えばこう言う、このやり取り……。駄目だわ!私もバンディエルに対抗する為の知識を持たないと!
ここは何処かも分からない今の状況がそもそも良くない。怖いけど人の居る場所に行って、ここの一般常識から身に付けよう!
「……もういいわ。でも、疲れたから休憩します!これは絶対に譲らないわよ!!」
「わーかったよ。ったく、根性ねぇな。そんなんで街に行ったら、他の魔術使いにすぐやられちまうぞ?」
「ええっ?!街で襲われるって言うの?!」
「見境ないヤツに当たったらな。街に行くなら、せめて30レベルに上げてから行けよ?最低30レベルだからな?!」
え…?30レベル?!そりゃあ、上限999レベルとか訳わからない数字に比べれば、微々たるものかもしれないけど、30レベルですって?!
今、いったい何レベルだと思ってるのよ?!……何レベルかしら?確か…最初は8レベルからレベル上げスタートしたわよね?今は?これだけ討伐したんだから、もうすぐかしら?!
左山葉子(38歳)
レベル17
体力 142/186
魔力 47/207
魔術 イメージクリエイション
属魔 バンディエル
ええーー!!嘘でしょ?!
まだ17?何でよ?!おかしいわよ!!!
昨日よりずっと多くの魔物を倒したのに!!
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