第69話 ファミリア商会設立
商業ギルドなら、
(また、やらかしちゃった……)
私は適当な事を言ってごまかす事にした。
「これ凄いでしょ?私の事を可愛がってくれた、祖母から貰ったの形見なんですよ」
「そ、そうなんです。あっ、商品を審査させて頂きますね」
「よろしくね」
3つ商品を真剣な眼差しで眺めた後は、、細部まで手に触れて出来具合を確認して、メモを取りながら質問をしてきた。
「キャビネット、ティーテーブル、チェアのどれも素晴らしい出来具合ですね。これを大量生産それるのですか?」
調度品を作ったのは私なので、ここはルカに任せずに私が答える事にした。
「これは手作業なのと、使える材料の関係で同じ形に切り出せないので、全く同じ物を作製する事は出来ないんです」
「デザインは同じような感じだけど、全てが微妙にサイズ等が変わる1点物になるのです?」
「材木は1本ずつサイズや木目が違うので、全く同じ物は出来ないので、1点物といえばそういう事になるのでしょうね」
バーバラは商品についての質問を聞き終えると、『コクッ』と頷いた後は笑顔になって商品審査の結果を伝えた。
「どれも素晴らしい逸品ですね。手作業での製造で1点物という事は、アンティーク調を好む方には大変喜ばれると思います。商業ギルドとしてこちらの商品の販売を認めます」
「「ありがとうございます」」
商品審査が通った事で、ファミリア商会は第一種商会として設立が認められる事になった。
トルーマンとバーバラが互いに顔を見合わせた後に、軽く頷きトルーマンが話し掛けてくる。
「バーバラが販売を認めたので、第一種商会の設立を認めます。規定の書類を作製してきますので、暫くお待ちください」
「よろしくお願いします」
話を終えると、トルーマンとバーバラは個室を後にして、待つ事30分が経った辺りで2人が戻ってきたので、書類の説明を受けた後に、必要箇所へサインをした事で、ファミリア商会が正式に設立したの。
最後にトルーマンから簡単な注意事項を説明された。
「ファミリア商会の設立おめでとうございます。設立はしましたが、開業するには店舗が必要になります。購入された建物の一部を、店舗として改装されたら私へ報告をお願いします。そして開業する際は、この商業ギルド加盟のプレートを必ず掲げてくださいね」
トルーマンは説明の後に、商業ギルド加盟と記されたプレートを渡そうとしたので、ルカが受け取ってから返事をした。
「承りました。改装が終わり次第、トルーマンさんへ報告を致します。本日はどうもありがとうございました」
「良い取引を」
ファミリア商会設立の手続きが全て終わったので、私達は商業ギルドを後にして、購入した屋敷へと向かったの。
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