第68話 ファミリア商会の立ち上げ
私とルカがフェラー商会の建物から出ると、エリカが馬車を回してくれていたので乗り込む。
「次は商業ギルドで商会の登録だね」
「はい、場所は馬車で10分程です」
次の目的地になる商業ギルドへ移動してるけど、場所なんて聞いてなかったと思ったので、いつの間に聞いたのか確認する。
「場所って聞いてたの?」
『僕がエリカに聞くように伝えておいたよ』
「ありがとう」
流石は
移動距離が短いので、ゆっくりとする間もなく商業ギルドの前に到着したので、ルカは馬車から降りて建物の中へと入っていった。
暫くすると、ルカと職員が出てきて馬車の停留場へ案内してくれた。流石は商業ギルドだけあって、馬車ごと建物の中へと入って、外部の者が停留場内へ入れないように施錠がされたの。そして、奥に進むと建物への入口があって、そこから入ると打ち合わせをする為の個室になっていた。
私達が部屋に入ると2人の職員が居て、ルカの伝えた用件の担当者だと挨拶をしてくれた。
「私は商業ギルドで、商会の新規登録を担当するトルーマンです。よろしくお願いします」
「商品審査を担当するバーバラです。よろしくお願いします」
「私はファミリア商会で、代表の秘書を務めるルカと申します。こちらが代表のハルカ.ファミリアで、後ろに控えるのは御者兼護衛のエリカです。よろしくお願いします」
ルカが私を紹介すると、2人は私の顔を見ると惚けた表情になったので、ルカが軽く咳払いをして正気に戻した。
(これは、なにか対策が必要になるな……)
「申し訳ありません。先ずは商会の新規登録の件ですが、どのような商いを行われますか?」
新規登録を担当するトルーマンが、商いの内容等の話を始めると、ルカが資料を提出してから説明を始めた。
「商会の所有する工場で製作してるアンティーク調のインテリアの販売と、食料品の購入を予定してます。扱う物は提出したリストの物になります」
「なるほど、製造加工品の取引であれば、第一種商会になりますので、販売される商品の審査に問題がなければ、商会の登録が認められます。商会名はファミリア商会で間違いありませんね?」
「はい、ファミリア商会で登録をしてください」
「今回は第一種商会で登録をしますが、後で事業規模の拡大をする時は、必ず商業ギルドへ報告をお願いします」
「かしこまりました」
トルーマンがバーバラの方を向いて頷くと、手にしたリストを確認しながら質問をしてきた。
「次は、商品審査を行います。このリストにある商品は全て用意できますか?」
「はい、あちらの机に提出すればよろしいですか?」
「はい、お願いします」
「ハルカ様、あちらへ商品を出してください」
「うん、直ぐに出すね。ホイッ!」
『パッ、パッ、パッ』
私が〘無限収納〙から見本になる商品を出すと、2人は目を丸くして驚く。商業ギルドでも
「もの凄く高性能な
(また、やらかしちゃったよ……)
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