小説の練習

@kusoya60

あなたの目

 視線を感じたと思ったら、反射的に身体が強ばった。そうっと首を回すと、思った通りあなたの姿が目に入る。

 あなたはいつものように私を見つめている。さっきまで夢中になって触っていたカラフルな積み木が、あなたの足もとで、あなたを守るように円陣を作っている。結界の中心で身動ぎせず、口を開かず、読めない表情で、じっと見つめている。

 あなたがそうやって何も言おうとしないから、私はなんだか……責められているようで。私もいつものように、あなたを見つめ返すだけ。

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