第1062話 意外!大将も知ってた飲兵衛達

「あれ?このお方……」

「む?大将、しっているのか?」


エクスの映像を見ていると蕎麦屋の大将が覗いてきた。


「えぇ。ここにも良くいらっしゃいますよ。老人の方は月1、大柄の方は数年に1回程度ですけど。どちらもとんでもない量のお酒を飲まれるので花町が賑わうんです」

「ここにも来てるの?豪鬼さん何者?!」

「……行動力高すぎるだろ」

「カッカッカッ、ランファ殿とあの飲兵衛が集まればいかに浅草街道といえど酒が消えるか!しかも地上でニュースになるほど飲んでいるとなると……」


シュート伯爵が頭をひねる。

ランファと豪鬼さん、地上じゃ色々調べられてそうだよねー。

となると、お酒を飲むなら……


「……ここ、ですか?」

「うむ。一応亜人の街は他にも新宿、品川、高田馬場、千駄木などなど複数あるのだが賑わいが違う。新宿が一番規模が大きいがあそこは洋酒が多いからな。日本の酒といえば浅草か品川、千駄木だろう」

「へー。地域で酒の種類違うんですね」

「卸問屋が違いますね。新宿周辺はヨーロッパから来た亜人が仕切っているのもあってワインやラム、ビールが多いですね。ここ浅草は昔から日本酒や焼酎を取り扱っている卸問屋なので日本酒系はこっちが種類多いです」


大将さんが説明してくれた。

日本酒の酒蔵は一見さんお断りが多いそうで、昔から付き合いがある卸に優先的におろすそうな。

なので浅草の問屋は昔からの伝手で大量に仕入れているそう。


「……つまり、この飲兵衛共はここに来ると?」

「ありうる話だな。日本の酒はうまい。特に飲兵衛には好まれるからな」

「あぁ、そういう……」


なんだろう……関わりたくねぇー……

ランファも豪鬼さんも焼酎大好きだもんな。

多分、ここ来るよなー……

これは早めに切り上げてホテルでのんびり寝ておきたいところだけど……




「『ジジイの筋肉は見せかけ』とか言いやがったからぶん殴ってやったらまぁ弱いこと弱いこと。体幹が鍛えられてねぇ」

「ヒャハッハッハ!あのバカもんはそんなことをボヤいていたのか。全く、儂に飛ばしてきた時は手加減できんかったわい。大将!喝祭を瓶、天ぷらの盛り合わせを2つ……ん?おぉ!珍しいのう。伯爵じゃないか。それに爆装鋼帝……おぉ!あーさんじゃないか。珍しいこともあるもんじゃ」

「ん?お、あらた君じゃないか!昨日ぶりだな!グララララ!」


き、きたー……

飲兵衛だぁー……

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