第1039話 日本へ帰ろう

「我、安心。皆の元へ、帰る」

「うむ、気をつけて帰るんだ。オーガについて何か分かったらまた連絡するよ」

「よろしく」


イサマさんがポータルで日本に帰っていく。

俺達もそろそろ帰りますか。

豪鬼さんは不服そうだけど、時計を見せたらもう15時過ぎになっていたので連れて帰ります。

流石に準備含めて10時間は潜りすぎです。

てか、配信6時間近くやってたのか。

スパチャ、いくらになってるんだろうか……


「よし、エクス君に出会ったし吾輩も日本に行こう!早めに現地に向かうのもありだし」

「へ?」

「はぁ?何を言っとるんじゃ?」

「いつも瞬間移動で移動できるから前日入りしかしてなかったが、たまには東京観光するのもよかろう!エクス、いいホテルがあれば教えてくれ」

「……お前が使っているホテルに相談しろよ。あそこ三ツ星だろ?融通してもらえよ」

「それもそうか!カッカッカッ」

「何の話?」

「ワシも聞きたくはないんじゃがのう……そもそもモンスターが地上におる時点でマズいんじゃがのう」

「それを言うなら亜人もだろ?日本は特にその辺が緩いじゃないか。しっかり隠れて生活しているのか争い事がないし。いい世界だよ、全く」


シュート伯爵が呟く。

確かに、亜人の存在なんて俺の配信がなければ世界に伝わることもなかったもんね。

後日本は亜人が比較的多く地上で生活しているらしいからね。

妖怪=亜人だったって話。

特に葛葉さん達妖狐は陰陽師として活躍してたそうだし、日本って亜人によって守られてきた説あるもんねー。


「という訳で吾輩も東京へゆくぞ!何、着替えは向こうで買えばよかろう。うむ」

「わ、フッ軽ー。お金も持ってるんですねー」

「……グリュンワルドの報酬を分けてもらってるからな。後ウチとの取引だな」

「インド通販大手の取引先が深淵……いよいよ持ってあの会社のCEOは調べないといかんのう……田島殿の友人ってだけで亜人確定なんじゃがのう」


……決めつけよくない。

後シヴは破壊神シヴァなので、世界にバレたらダメなやつなので!


こんな感じで、本日の探索は終了。

本当にシュート伯爵が着いて帰ってきたから地上に出たらひと騒ぎ起きたよね。

とりあえず葛葉さんが揉み消してたからどーにかなったけどね。

時計を見るともう夕方です。

さてさて、ホテルに戻ってゆっくりしようかなー。

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