第23話 支部長との会議 その2


「今回の氾濫が確定なら福岡での氾濫以来、3年ぶり……大規模だと国内5例目のことですな。まさか、熊本で起きるとは……思っていませんでしたが」

「氾濫なんて階層が深いダンジョンでしか発生しないものだと思ってました。小規模であってもダンジョン内は安定してますもんね……あれ?白川ダンジョンってそこまで深くないですよね?」


白川ダンジョンに結構潜っているけど高々深層があるぐらいで氾濫を起こしたダンジョンに比べると浅いとしか思えない。


「……正直ダンジョン内はギルド職員は全て把握してませんよ。何ならダンジョン内については田島さん、あなたの方が詳しいでしょう?Eランクであっても長年ダンジョンへ入られてますよね?……大変申し訳ないのですが、それもあって田島さんに調査を依頼したいんですよ」


あ、そこで俺になるんですか……


「田島さんは昇格試験に合格はしていないEランク。ですが、経験値だけは熊本いや日本中を探しても探索者の中では上位に位置している、と思っています。特に白川ダンジョンにおいては田島さんはダンジョン内は知り尽くしているといって過言ではないと思っていますよ?」

「いやいや、それは褒めすぎですって。昇格試験に落ち続けてもう心が折れまして……って俺はそんなに強くないですよ?」

「いや、オーガの拳を素手で止めておいて強くないは無理がありますからね?」

「……そこは見なかったことにできません?」

「無理ですねー」


大型トラックの衝突ぐらいの威力があるからなー、あの一撃。

やっぱ三人娘の配信のインパクトでかいなー。

けど人命第一なので後悔はない。


「そもそも田島さんは自分の実力わかってますよね?たまに配信見てますけど下層のモンスター食べてますよね??Eランクの方が食べていいモンスターの部位ではないですからね!?」

「あ、ばれました?」

「ばれました?じゃないですよ……見る人が見たらぶっ倒れますよ。しかも深層まで到達してるし……何で深層の植物モンスターで野菜カレー作ってるんですか……」

「いやー、丸々と太って美味しそうだったので」


結構いい感じにできたのでリピートしたい味だったのを覚えている。

たしか時期的にはまだまだ先だけど、もう一度作りたいな。








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