2025年ドラフト予想!!

 まだCS敗退、三浦監督の退任&相川新監督就任と、なかなか整理がつかないほど色んなニュースが立て込んできている状況ですが、今週の木曜日(10/24)についに2024年のドラフトが行われます。という訳で、今年もやります、ドラフト直前予想! 希望的観測も込みになりますが、そこはご愛敬と言うことで。


 昨年からこの手の話題になる度に書いてはいますが、大前提として、私はドラフトで入団する選手は、即戦力になる可能性は低いと思っています。プロで1年目から活躍できる選手は年に数人ですし、そういった選手でも1年間通して活躍するのはほんの一握りだけです(特に野手)。ルーキーイヤーからいきなりチームのコアとして活躍できる選手は基本的には居ないと思っていて、ドラフトで獲得した選手は一軍の戦力になるまで2~3年、チームのコアになるまでには5年くらい掛かると思っています(高校生は+2年くらいのイメージ)。社会人出身の中継ぎは例外的に1年目からある程度1軍で投げて欲しい選手も居ますが、基本的に直近の戦力不足はトレード、現役ドラフト、新外国人選手、トレードで補強するものと考えています。そのため、ドラフトでは3~5年後に出てきて欲しい選手を獲りに行くことを軸として考えていこうかなと思います(チームがドラフトをどのように位置付けているかは分かりませんが……)。


 では、数年後のベイスターズを考えた時にどこがポイントとなるのか、現有戦力を踏まえつつ考えてみたいと思います。


 1.先発投手

 ・先発陣は現状外国人頼み

 ・終盤に、石田裕太郎投手と竹田投手が台頭

 ・1年間計算できる日本人は東投手くらい

 ・ファームで圧倒的(防御率2.00以下)な成績を残した先発は居ない(10試合以上先発した投手だと、小園投手が2.25)


 外国人投手たちと藤浪投手の去就が不透明であることを考えると、来季を戦うには先発陣の補強は急務となるでしょう。特に、2025シーズンはケイ投手・ジャクソン投手がかなりの安定感を誇っていましたので、この2人がもし退団となると相当な痛手です。この2人の穴を埋めることは、新外国人投手やトレードでを補強したとしても相当難しいものになると思います。

 若手をみると、まずファームでは小園投手が防御率2.25と安定しているくらいで成績を残した若手が居らず、一軍で台頭したのも石田裕太郎投手と竹田投手くらいでした。育成枠では、来季より育成枠になる可能性が高い投手も含めて、吉岡投手、森下投手、松本隆投手、深沢投手など、高卒出身選手が複数人居ますが、いずれももう少し時間が必要でしょう。

 これを考えると、先発投手の優先度は結構高そうな感じです。が、そもそも去年投手の指名が多く、篠木投手や坂口投手が先発に回る可能性があること、先述した通りルーキーイヤーからコアになる選手は稀と考えると、ドラフトで来季の先発投手陣をどうこうするというのは難しいのかなと思います。もし、ドラフトで即戦力にいくなら、ドライチの枠を使う事になるでしょう。とはいえ、頭数は明らかに足りていないので、2~3年後を見据えて数名指名してくることになると思います。


 2.リリーフ

 ・今季は中堅・ベテランの離脱が相次ぐも、宮城投手を筆頭に若手が台頭

 ・ファームでも中川虎大投手、マルセリーノ投手が好成績

 ・昨年は、若松投手を指名し、今季途中に橋本投手を支配下登録するなど、若手のリリーフのテコ入れは行った

 ・左腕不足が叫ばれるものの、武田投手が一軍デビュー


 今季は、山﨑康晃投手、森原投手、ウィック投手、坂本投手など、昨シーズンまで軸となって投げていた中堅・ベテランの投手が不調や離脱することが多かった中、宮城投手がほぼ一軍で投げ続けて地位を確立し、入江投手が終盤まで守護神として投げてくれました。また、中川虎大投手がファームで防御率0点台と無双状態で一軍でも爪痕を残し、颯投手も離脱はありつつも一軍の戦力となりました。伊勢投手という柱が毎年フル回転で踏ん張り続けてくれているのがあまりにも大きいのですが、頭数という意味ではそれなりに居ると言って良いと思います。今季はリリーフ陣の防御率がリーグワーストと厳しい数字でしたが、怪我や不調で離脱していた選手が戻ってくれば戦えるだけの戦力はあるかなと思います。昨年もドラフトで若松投手、篠木投手、坂口投手を獲得していますし、武田投手が投手1本に絞って一軍デビューも果たしていて、かつマルセリーノ投手もファームで好投していたことを考えると、あまり優先度は高くないと思います。加えて、入江投手や宮城投手などのように、先発として期待されていたピッチャーがリリーフとして花を咲かせる例がままあること(逆パターンはほとんど無い)を踏まえると、ピッチャー全体のドラフト戦略としては先発重視になってくるかな、と予想します。強いて挙げればサウスポーが1人欲しいところですが、ここはトレードや新外国人選手で補強する部分かな、と個人的には考えています。


 3.捕手

 ・12球団屈指の陣容を誇る

 ・若手は松尾選手が順調に育ってきており、ファームも渋滞気味


 リーグ屈指の存在となってきた山本祐大選手、リーグ屈指のプロスペクトで欠かせない戦力となりはじめた松尾選手、昨年CSのMVPで頼れる兄貴分の戸柱選手が一軍に常に帯同し、ベテランの伊藤光選手も加えると、12球団でもトップクラスの陣容と言えるでしょう。ファームでは九鬼選手、東妻選手、益子選手がいずれもOPS.700前後を記録していて渋滞しているくらいですので、補強の優先順位としては最も下にあるポジションと言って良いでしょう。ただ、先述した全員が出場機会を求めてファーストや外野など他のポジションにも挑戦していますので、複数人が本格的にコンバートとなるならば、1人くらい指名してくることはあるかもしれません。


 4.内野手

 ・ショートは若手が結果を残し始め、来季は林選手・石上選手を中心にレギュラー争いになりそう

 ・ファームでは、二遊間+サードを守れる選手として加藤響選手、田内選手がルーキーイヤーとしては好成績

 ・バックアッパーとしては三森選手、京田選手、柴田選手がユーティリティ的に活躍、特に三森選手はレギュラー獲得を狙う年齢

 ・宮﨑選手・筒香選手の後継者不足は顕在化しつつある


 長年課題とされてきたショートについては、林選手と石上選手が台頭してきて、ファームでは田内選手や加藤響選手が1年目ながらOPS.600超と、ルーキーも好成績を残しました。昨年後半の成績を考えれば森選手の成績が寂しいところですが、チームとしては着実に底上げが出来ています。

 セカンドは牧選手という絶対的な存在が居て、かつ林選手や三森選手といった強力な(しかも若い)バックアッパーが居ますので、ここは補強の必要はないでしょう。将来的に牧選手のサードorファーストへのコンバートを考えるのであれば獲得しても良いかもしれませんが、いずれにせよ優先順位は低いと考えて良いでしょう。ファーストは、オースティン選手やビシエド選手の去就次第というところもありますが、佐野選手が元々本職ですし、筒香選手も守った経験があります。バックアッパーとしては京田選手、三森選手が居ますので、割と層は厚いと言えるでしょう。

 問題はサードで、宮﨑選手の後継者問題が喫緊の課題となってきています。宮﨑選手の年齢を考えるとフル出場は難しく、今年の後半戦は筒香選手がリーグ最強クラスの働きをしてくれたとはいえ、彼も来季で34歳と考えると、後継者育成はあまり時間的猶予はない状況です。井上選手が期待株で今季はプロ初HRを記録するなど成長を見せてはいるものの、まだまだ宮﨑選手と争うところまではいけていません。ファームも含めて考えれば、加藤響選手、高見澤選手が居ますが、やや手薄な印象を受けます。牧選手クラスの選手は年に1人居るかどうかではありますが、数年掛けてでも牧選手と並ぶ打力を持つ選手をそろそろ獲得しておきたいところです。内野手は、打撃型のサードがとにかく欲しい、それ以外は打撃が良ければ獲得検討、という感じかなと思います。


 5.外野手

 ・梶原選手が不振も、蝦名選手が開花

 ・度会選手が攻守で存在感を増しており、ファームでは無双状態

 ・桑原選手、佐野選手、筒香選手など、シーズンを通して計算出来る選手が複数人居る

 ・神里選手、関根選手がバックアッパーとして経験豊富

 ・森選手、東妻選手、井上選手など、ファームでは複数人が外野に挑戦しており、チーム内での争いも激化


 今季は蝦名選手が1番打者として欠かせない戦力となりました。梶原選手は今季不振だったものの、年齢を考えれば復活する可能性は大いにあると言って良いでしょう。また、レギュラー争いという視点では、上位打線を打てる打力が無いとそこに割っては入れないほど壁は高く、控えにも経験豊富な神里選手・関根選手が居る以上、それを上回れないと一軍で出る事もままならないほど層は厚いポジションです。また、ファームでは出場機会を求めて井上選手、東妻選手が外野で出場していますし、オフに入って森選手が外野に本格的に挑戦していることを見る限り、チーム内での争いはさらに激しくなってきていると言えます。年齢層を考えると、高卒~大卒でもう1~2人居ても良いところですが、本格的に内野や捕手からのコンバートがあるならば、人数的にも足りるかなと感じます。ロマン枠での指名はあるかもしれませんが、優先順位は低いでしょう。


 これらを踏まえた時に、このドラフトで指名すべきポイントは以下の通りかなと思います(上に行くほど優先順位が高い)。

 ・宮﨑選手の後釜候補

 ・2~3年後に先発ローテの柱になるピッチャー

 ・リリーフタイプの即戦力(特にサウスポー)


 戦力外の人数と去就不透明な選手の状況を踏まえると指名人数は6~7名前後かな、と予想します。怪我人が多く居る状況を踏まえると、育成も3~5人指名してくるかな、と考えています。

 これらを踏まえて、現時点での指名予想(願望込み)をしてみます。


 1位 松下 歩叶 内野手(法政大)→外れ1位 毛利 海大 投手(明治大)

 2位 伊藤 樹 投手(早稲田大)

 3位 櫻井 頼之介 投手(東北福祉大)

 4位 吉川 陽大 投手(仙台育英高)

 5位 エドポロ・ケイン 外野手(大阪学院大)

 6位 川原 嗣貴 投手(Honda鈴鹿)

 7位 岸本 大希 内野手(徳島インディゴソックス)


 育成1位 中野 大虎 投手(大阪桐蔭高)

 育成2位 今岡 拓夢 内野手(神村学園高)

 育成3位 中西 浩平 投手(昌平高)


 1位は法政大学のサード、松下選手と予想しました。今年のドラフトは打者ではこの松下選手と立石選手(創価大)が注目株になると思いますが、ベイスターズの若手の好打者は左打ちが多いこと、こと内野手に限れば右打者でサードを守る打撃型の選手が右打ちだと加藤響選手くらいしか居ないこと、ベイスターズJr.でもプレーしており横浜に縁があることなどを考えると、ベイスターズによりフィットするのは松下選手かなと思いました。加えて、大学2年時にはセカンドでのプレー経験もあり、牧選手のサードコンバートの際にセカンドに入るという選択肢も出てくるかなと思いました。

 一方、競合でクジを外した場合、おそらく立石選手は残っていないでしょうから、ピッチャーにシフトするかなと考えています。ベイスターズは若手の先発左腕が少ないこともあり、毛利投手(明治大)を狙ってくるのではないかと予想します。ただ、残っていれば、同じ左腕の竹丸投手(鷺宮製作所)を指名する可能性もあると思います。

 2位には、早稲田大の伊藤投手を予想しました。個人的には、今年の大学生の中で最もゲームメイク能力が高い選手だと評価しており、1位で指名されてもおかしくないかなと思っています。真っ直ぐの強さとキレのある変化球を持っているので、長く活躍出来そうな投手かなと思います。ベイスターズの指名順までに残っているかは怪しいところですが……。

 3位では、東北福祉大の櫻井頼之介選手と予想しました。こちらも3巡目まで残っているかはかなり怪しいですが、スケール感の大きなサウスポーで、強い真っ直ぐをコントロール良く投げれるピッチャーです。小柄細身という感じの投手なので少し時間は掛かるかもしれませんが、将来的には今永投手や東投手のように、コンスタントに2ケタ勝てる投手になるのでは、と期待しています。

 4位には、仙台育英高校の吉川投手を予想。高卒なので時間は掛かると思いますが、コントロールとスタミナを持っている投手です。プロでやっていくにはもう少し出力が欲しいかなと思いますが、近年のベイスターズは出力を上げる育成が上手だと個人的には感じているので、ベイスターズの育成能力と合わせると大成しそうな気がしています。当面は先発でいくと思いますが、坂本投手のようにリリーバーとして出てくる可能性もあると思います。

 5位以下は、素材型の選手を投手・内外野手1人ずつ、と予想しました。その中で、最もスケール感が大きいかなと思うのは、大阪学院大のエドポロ・ケイン選手。荒削りで確実性に課題はあるものの、あの飛距離と身体能力は大きな魅力で、さらに野球に取り組む姿勢もスカウト陣から評価されているという記事が複数出ていますので、そこにも期待できる選手かなと思っています。6位の川原投手は、高卒即社会人の投手ですので、今年が大学3年生の年齢です。都市対抗等への出場経験はないもののスケール感は大きく、化ければ巨人の大勢投手や横浜の伊勢投手のように、ストレートで打者を寄せ付けない圧倒的なピッチングができるピッチャーになるかも、という球威が魅力の選手です。中継ぎとしての起用が合いそうだと思っていますが、スタミナもあるタイプではあります。7位の岸本選手(徳島インディゴソックス)は、個人的に特に注目している小兵のショートです。チーム事情を考えると、この年齢層のショートを指名するかは悩ましいところですが、岸本選手は今年打撃面で急成長を見せており、元々の俊足と合わせて非常に楽しみな選手になってきました。森選手が本格的に外野に挑戦するのであればショートの枠が一つ空くことになりますので、この年齢層にもう1人ショートを入れてくる可能性はあるかなと思っています。


 育成枠は、高校生を中心に個人的に楽しみだと思う素材型の選手を入れました。昨年割と多めに育成枠を獲得していること、今季支配下から育成枠を打診されている選手が複数名居ることなどを考えると、育成指名は3名程度、多くて4名かな、と思っています。後は、当日スカウト陣が欲しいと思っている選手がどこまで残るかで、指名人数が変わってくるでしょう。特に、ベイスターズは一芸に長けたロマン枠を下位指名で1人は獲得してくるイメージがあるので、そういった選手が残っていれば、予定より1人多く指名する、なんてこともありそうです。


 ではでは、私の予想はこんなところで。

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