逆境の中で輝く女王太子を応援したくなる

女であるというだけで可能性を閉ざされる世界で、女王太子ルドカが立ち続ける姿が印象的です。
ただ飄々としているのではなく、不安と迷いを抱えて仲間に支えられながら壁に挑む等身大の人間らしさがとても心を揺さぶります。

ルドカのみならず、脇役たちも魅力的。それぞれ事情や信念を抱えていて、世界観の骨格がしっかりしているので、読みながら自分だったらどうするかを無意識に考えてしまいます。彼らがこの先どう動くのか、更新が毎回楽しみな作品です。

中華風ファンタジーが好きな人にはもちろん、歴史小説や政争もの、権力闘争の駆け引きなどが好きな人にもお勧めの傑作です。

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