第4話 ある意味濡れ場


とりあえず、藻女の事は、ちゃんと訂正を後からするとして……

長風呂は身体に良くないので……さっさと上がり……

水を吸って見るも無惨な状態になったケモ要素を魔法で乾かす事にした


手から温風を出しながら、右手で藻女の頭を撫でる……

「ふぉ……そこじゃ……よい!良いのじゃ!」

藻女の顔は恍惚の笑みを浮かべながら、耳がだらしなく垂れていた

絹のような感覚が指の間を通るたび……

心地良い感触に笑みがこぼれそうになる


慣れない感覚で少しくすぐったい……


「ドライヤーと違い煩くもないし……お主の手だと思うと心地良いのじゃ……」

そう言いながら、藻女が私の右手を掴み頬擦りするが……

「のじゃ!?髪が!!」

温風が髪を巻き上げて……藻女の顔を何度も打ちつけた……

そんな様子を私は笑いながら見ていた


そして、髪を乾かした後……


「さて……じゃあ、次は藻女……お尻をこっちに向けて、上げてくれないか?」

私の言葉に藻女は顔を赤くして驚いたような表情をして……

「妾は……玉藻前や白面金毛九尾の分霊的立場で……記憶はほとんど引き継いでおらん……

言うならば……耳年増のウブな娘じゃ……」

そう言って……藻女は顔を両手で隠し……

「じゃから……痛くしないで欲しいのじゃ……」

そう言って、お尻を私に向けて腰を上げる

「わかった……私も初めてだから……優しく出来るように努力する……」

そう言って……私は尻尾に手を伸ばした……

水を吸って重くなった尻尾の根元から先端の方へ……ゆっくりと指を通していく……


「んっ!いきなり尻尾からとは……恥ずかしいのじゃ……こんな濡れた尻尾で……」

「何を言っているんだ?濡れているから……するんだろ?」

そう言うと……藻女は顔を赤くし戸惑いながら目を見開くと……それに呼応して耳の毛が大きく膨らみ……

「変態なのじゃ……妾を好いてくれる……お主様は変態なのじゃ!」

そう言いながら……藻女は顔を隠す……が……

チラリとこちらを見て……

「変態なお主を受け入れられるのは……妾くらいじゃろう?思う存分やるのじゃ!」

そう言って顔を再び隠した……

「まあ……濡れているから、梳いているんだが……もっとゆっくり馴染ませようと思ったが……一気に行くぞ!」

私は温風の出力を上げ、尻尾を乾かす作業を再開した!

「うみゃ〜〜〜激しいのじゃ〜〜

妾……こんにゃの知らないのじゃ!うみゃ!うみゃ!」

そう言って悶え始めた藻女に私は目を見開き、

「痛っ!何をするのじゃ!?」

思わず頭に一撃を加えた!

「お前が急に変な声を出すからだ!」

ご近所に知られたらどうするんだ!この駄狐は!

「それは……お主がこんなに激しく妾を愛撫するから……」

そこまで言って

「痛い!なんで打つのじゃ?」

私は改めて、今の行為を説明した

「尻尾を乾かすだけで、あんな声を出したら……乾かせないだろ!」

そう言うと……藻女は……さっきとは違う雰囲気で顔を赤らめて……

乾かしていた尻尾まで膨らむと……

「紛らわしい真似をするな馬鹿者!」

と尻尾で殴打されそうになったが……

私の顔……いや……姉の顔を見て……その尻尾は止まり……

「もう良いのじゃ……姉上の姿に免じて、今回は許すのじゃ……じゃから……」

藻女が……私に抱きつく……

「しばらく……このままで頭を撫でて欲しいのじゃ……」

泣きそうな声でそう言った……


私は何も聞かずに、藻女が眠りにつくまで、頭を撫で続けた

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