第89話 首都アマルベの現状
私は手を床に充て、瞑想。
ロクトリア 「 魔女様、何をされているのですか 」
「 大地、大気に豊富なマナで満ち溢れています、大地のマナに語り掛け、土地に教えてもらっています、大気にも、木々にも語り掛けるつもりです 」
3日たち、エルドリアの幹部が 100人くらい集められた、会議室の壇上に立っている。
首都アマルベの地下の絵と状態について説明。
燃える石を噴き出した後に、できた空洞に、下水がたまり、それが病原菌となり、首都アマルベを覆いつくしていると説明。
地底の構造など、予想もしてなかったのか、唖然状態。
アマルベはお終いなのかと、悲観的な言葉もささやいている。
1. 外輪山の防護壁を撤去。
いきなり、防衛の絡めだとか、大反対。
飛空艇は外輪山の上を飛び越える事はできなかった、山と山の隙間、谷にある発着城に着陸、人工的に作られた、谷をふさぐ壁に開けられた通路を通って、外輪山の中に。
そのようにして、風の通り道を何百年もかけ塞ぎつづけ、高く高く積み上げてきたわけだ。
十カ所以上ふさがれている。
理由を説明 : 風の流れが止まり、空気が淀んでいる。
大地から病原菌が吹き上がり、何処からも風が流れ込まず、蓄積、その中に人がいるのだ、このままでは、皆病気で死ぬ。
2.飲み水を地下水ではなく、山から流れ出る水、中腹以上の高さから湧き出る水にする
3.病人を、底にある首都アマルベから、外輪山内側の高知へ移動、させる。
いずれは、病人だけでなく、住民も高知へ移動。
4.汚水の浄化
地底に流し込むまでに、汚水を浄化して流す。
5.汚水を流し込む穴に、空気を送り込み浄化させると同時に、外輪山外部に煙突を付け、 換気を行う。
( ある、一定の濃度を下回れば、ナノマシンにより浄化が追い付くはず、人が密集すれば、環境整備用に作られたナノマシンでも、処理しきれないという実情、このために、人類抹殺計画を実行したのかもしれないなど思ったりもしている )
膨大な資金と労働力、時間が必要な事を提案。
出来なければ、アマルベを放棄するか、どちらかだと選択を迫った。
「 人は自然と共にしか生きられない、これほど多くの人が一か所に集まれば、自然の持つ再生能力を超えてしまう、それがこの結果だ 」
「 この状況は、自らの過ちで起こっている、正すべき時である 」最後に言っておいた。
約1か月、エルドリア内では、私の提案にどう対応するのか、昼夜を問わず会議が続けられている、
スワニーがやってくれた、死亡率 100% 熱病発生患者
中腹の環境の良い場所に移動させた患者さんの、熱が下がりだしたのだ。 病原菌から遠ざければ、回復するかもしれないという予想はあたった。
軽い症状の人は、直ぐに、重い症状の人でも治る人が出始めた。
それが、重い決断を下す突破口となった、アマルベ王都の歴史に等しい、防壁を壊しはじめた。
私と封印の魔女様は、妖魔の影を追い求めていた、環境用ナノマシンに満ちた世界、いくら人口が密集したとしても、ここまでになるはずは無いと思う、しかも環境に適合しやすい獣人である、だとすると、妖魔が絡んでいる気がしてならない。
再び、大会議室に呼ばれる、
エルドリア 14世 「 漆黒の魔女様の提案をエルドリアは全力を持って実行する 」
「 我々は自分たちが生きるために、自然を破壊したのか 」
「 自然を破壊し、続ければ、人は滅亡する 」
食物連鎖を事例に出し、話をした。 微生物から、頂点を極める魔獣、強い物ほど、数が少なく、繁殖力も無い、バランスを取り成り立っている。
そんなもん、当たり前だろうと、思っていることが、唸り声を上げ感心している。
スワニーなんか泣いている、これぞ神の摂理だとか。
どうなっているこの世界、聖魔教会の 108冊の経典何が書いてあるのだろう。
エルドリア 14世、 「 強き者が増えれば弱き者が減り、やがて食べる物がなくなり、強き者は減る、強き者がいなければ、弱き者が増え、それを食べる強き者が増える 」
「 バランスを崩せば、両方滅びる 」
「 まさにエルドリアの状況よ 」
ロクトリア姫 「 だからとって滅びるわけにはまいりません 」
「 私達には、知恵という最強の武器がります、人が増えれば、田を耕し、家畜を飼育し食料を確保、汚物は浄化して自然に返す、無駄に動物を殺さない、無駄に山の木を切らない、それこそが、自然の中で、生きていく事です 」
「 私の従魔である、エンケドラスは、目の前に餌がいても、お腹が減っていなければ、狩りを行う事はありません、生きるために狩りをして食べる、魔物でさえ、自然の摂理を守っています 」
エルドリア14世 「 あい、わかった、ここからは、我らの成すべき事、エルドリア帝国は滅びるわけにはいかぬ、皆で知恵をしぼろう 」
ロクトリア 「 疑っていた疫魔についてはどうですか 」
封印の魔女 「 妖魔がこの地にいる、気配を感じています、アマルベ内輪山の中で増えすぎ、自然の摂理を壊し始めた、人間への制裁として、呼び寄せたのかもしれません 」
「 もう少し調査したいと考えております 」
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