第4話 離島旅行の果てに、校舎の屋上で愛を叫ぶ。
あー困った、町内のドブ掃除をしたら。小笠原諸島に行くツアーが当たった。
8泊9日で携帯電話も繋がらない離島だ。
勿論、断る事もできる。学校はどうする?櫻子や真理先生には何て言おう。いいや、失踪したことにしよう。
で……、先ずは荷物をまとめて、東京に行くと。イヤ、小笠原諸島も東京なのだが。
さらば地球……大げさか、今時、スマホも繋がらない場所に行くのだ。とにかく、現代文明からは離れるのだ。そして私はフェリーに乗るのであった。
―――それから8日後の夕方―――。
我が家に着いたか、私はどうせ電波の届かない離島に行ったのだとスマホの電源を落としていた。
あーーー、電池切れているし。ここは充電してと。それで失踪した私のスマホには何が入っているかな?
何もない。
櫻子や真理先生からのメッセージは無く寂しい物であった。私っていらない子なの?ここで電話をかけるのも負けた気分だし、明日学校で会おう。
そして、翌朝、校内に入ると。皆、振り返る。なんだ、この珍しい物でも見る感覚は。教室に入ると私の席に花が飾ってある。
イジメだ!!!質の悪いイジメだ!!!
私が叫び声を上げようとすると、櫻子が寄ってくる。
「お姉様、生きていたのですか?」
「おう、少し、小笠原諸島に旅に」
「私は死んだとばかりに思っていました」
「誰が死んだと言ったのだ?こうしてピンピンしているぞ」
話によると河で溺死したとか、電車のホームに落ちたとか色々な死因で死んだことになっていた。
「今日は保健室で追悼式が行われるはずです」
よし、乗り込んでそんな式は潰してやる。私は意気込んで保健室に入ると。追悼式の真っ最中であった。
「ここで、ご本人さんの登場です」
真理先生が私を見て意味不明なこと言う。
「あれ?ここで私がスピーチするの?」
そんな思いをしていると。真理先生も、あれ?と不思議がっている。二人で腕を組み、首を傾げていると。
「生きてるじゃん、この悲しみを返せ!!!」
外野からヤジが飛ぶ。真理先生と二人でまあまあと観衆をなだめる。結局、追悼式は解散となり。平和な学園が戻ってきたのだ。
小笠原諸島に旅行に行ってから、クラスでの扱いが変わった。そう、イジメが発生しているのだ。
クラスの女子達に近づくとサーといなくなり。無視は当たり前、プリントが私の分だけ無い等である。
「お姉様は自己肯定感が無いからです」
あー無いな。
しかし、櫻子ぐらいだな。同情してくれるのは。
「で、焼きそばパンは何時買ってくるのだ?」
お前もかよ!!!
「あん?」
ひいいいー怖い、怖い。私はヤクザの様な櫻子の言葉に何も言わず、焼きそばパンを買いに行く。
そして、焼きそばパンを買ってくると。
「天下取ったぞ」
櫻子が女子の中で演説をしている。ここは櫻子に告白をして側室になって生きる道を選ぼう。
「ホントに側室で良いの?」
「はい」
「じゃ、正室は真理先生で」
何だよ、この三角関係は……主人公は私なのに。そもそも、ロリと養護教諭を選ぶ時点で無理だろう。
本当に禁断過ぎる。
私は独りで校舎の屋上に向かう。
はー空が青いな。
すると、櫻子と真理先生の二人が屋上に入ってくる。
「この禁断の関係は続くわよ」
真理先生の言葉が響く。櫻子もニタニタしている。
あー百合も悪くないな。三人はこの関係が続くのを確認して空を眺めるのであった。
選ぶのは飛び級小学生か?それとも、セクシー養護教諭か、どっち? 霜花 桔梗 @myosotis2
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