第42話 『♡ Kyoko Love ♡』
番外編 康之編:
42.
病気の妻を捨てた身では流石にそれは憚られるのだ。
だからプロに頼みたいのだ。
喉元まで出かかった言葉を飲み込む。
無念だが、もっともな意見に俺は依頼を取り下げた。
帽子を被りデカいマスクでもして、香の実家付近に
出没しようか・・・。
出てきたお義母さんにでも会えば、
『仕事でこちら方面に来たついでについつい足がこちらへ向いてしまって』
とでも言い訳をして『香はどうしてますか』と聞くと言う案はどうだろう。
夜になってからビール缶片手にソファで寛ぎつつ、午前中興信所の
スタッフから言われたことをつらつらと考えてみるに・・。
気まずいけれど、やはり何とか香のお義母さん辺りに渡りを付けるしか
ないかなぁ~などと思いながらネットサーフィンをしていた時の事。
◇ ◇ ◇ ◇
某雑誌の記事に目を奪われた。
写真も画像として挙がっていた。
香だった。
クリックして少し大きくなった画像に見入る。
やはり香だった。
氏名を調べると神谷 香となってる。
この二つだけで、すでに❔マークが俺の脳内を駆け巡るのだった。
病気は治ったのか?
再婚したのか?
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