第12話 『♡ Kyoko Love ♡』



12-2.


 まぁ、こんなにたくさんあれこれ嫌な話をしたことだし

飲み会も今回で終わりかなぁ~。


 でも私は親切でいい人間だよ。


 垣本さんみたいなイケメンにメロメロになった女性じゃ

言いたくてもなかなか言えないことをいっぱい話したからね。


 垣本さんのこれからの人生に役に立つと信じてるぅ。


 「俺の考え方って古いのかなぁ」


 「うん、古いってもんじゃないわ。化石よ。

 お母さんと妹さんのことがそんなに心配なら、ずっと

結婚しないで3人で暮らせばいいんじゃないかしら? 」


 「厳しいなー、凹むわ。流石に」


 「経済的な支援はしてあげて、お母さんと妹さんが一緒に

住むっていうのが一番いいんじゃない?

 で、垣本さんは結婚して適度に近い場所で暮らすっていう

のもいいかもね。

 別居でもあまり近いのは良くないかな。

 遠すぎるのもダメ。

 お互いに誰か病気になったりした時に不便だから。


 なんか、結婚てややこしそうで、話してて嫌になってきち

ゃった。だから私、結婚できないのかもね」


 「俺、石川さんに対するイメージすごく変わったわ」


 「悪い方にでしょ? 」


 「なんか、華やかな人で出しゃばらず、それでいて

みんなの会話に自然に溶け込んでて、いつも楽し気に

おしゃべりしてる人って感じ? 」


 「アレでしょ?

生活感のない、何も考えてないチャラい女に見えてたんでしょ?

 いや、実際そうなの。

 チャラい生活してきてた・・かな。

 当たらずとも遠からじ、今まであまりね、そういうことに

係わらない生活ではあったから。 

 だけど、ほら・・悲しいけど、私も生きてる年数が長く

なってきましてね、いろいろと見聞を広めるじゃないけど

それなりにというか・・」






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る