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“ガンガン攻めさせてもらう”
そんなことを言われたからどう攻められるのかと身構えていたら・・・
「今の、どう感じた?」
「う~ん・・・」
翌日の面接、日曜日なのに午後から面接が当たり前のように入っている。
昨日まではこんなことを聞いてこなかったのに、今日は1人1人こう聞いてくる。
“ガンガン攻めさせてもらう”
その言葉の通り、採用活動について私に“ガンガン攻めて”くる・・・。
それには苦笑いで・・・。
「この面接を通った人は、副社長との最終面接になるからね?」
「はい、聞いてます。」
「あの副社長と面接が出来るような人じゃなければここを通せない。」
矢田さんがそんなことを言って、私を長めに見てきた。
「昨日の飲み会の女の子、あの子達は副社長とは面接してないの?」
「してないはずです。
副社長が副社長に就任したのは去年の11月と聞いているので、新卒採用が終わった後なので。」
「なるほどね、あんまり良くはなかったからね。
そこまで悪くもないけど、こんなに大企業だし本当はもっと良い子がいただろうね。」
そう言った矢田さんが瞳に力を込めた。
私のことを長めに見詰めながら、力を・・・。
「的場さん、どうやって採用されたの?
的場さんって副社長の直属の部下なんでしょ?」
矢田さんにそう聞かれ、答えようと口を開いた時・・・
面接の部屋の扉がノックされ、次の面接の人が入ってきた。
その瞬間、矢田さんがまたメモに“✕”と書いたのを把握した・・・。
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