第12話お風呂回 その1

アイスを食べ終えた俺たちは王城から逃げる様に、馬車へと乗り込み行き同様何故か3人で同じ椅子に座り、だがここでまた文句を言ってしまえば、行きと同じ地獄を味わう羽目になるので、心の中では狭いなと思いながらもそれを口には出さずに家へと帰った。


そうして家に着くなりシャーロットがそこそこの大きさで爆弾を落とした。


「それじゃあお兄様。家に着いた事ですし"シャロ"と、今から一緒にお風呂に入りましょう!」


何故か名前の所を強調しながらそう言って来た。

そして俺は一緒に入らなければ、例の本が父上や母上にバレてしまうかもしれないので、勿論断れる事もなくシャロに手を引かれる様にお風呂へと向かった。


だがそれに待ったをかける者がいた。


「ちょっと待ってください!一緒にお、お、お、お風呂ってどう言う事ですか!?」

「あれ?ユウリちゃんまだ居たの?今からシャロとお兄様は一緒にお風呂に入るから、ユウリちゃんはさっさとエインズワース領にでも帰ったら?」

「な!?アクト様本当にシャーロット様と一緒にお風呂に入られるのですか?」

「……すまん。だがこれもいたしか無い事なんだ。」

「そうですか……」


そう言って項垂れたユウリを見て、シャーロットは内心で勝ちを確信した。


「わかりました。では、婚約者として、私も御二方とご一緒させていただきますね?」


という訳で俺達は、3人で一緒にお風呂へと入る事になった。

うちはこんな俺が長男でパッとしないがそれでも公爵家だ。

風呂はめちゃくちゃ大きく、10人で一緒に入ってもまだまだスカスカな程にデカい、そんな風呂に俺は先に海パン一丁で入って待っていた。


「にしてもゲームの世界だから何だろうけど、本当どうやってこんなしっかりとした水着作ってんだ?」


そんなどうでも良い事を考えていると、脱衣所の扉が開かれ2人が入って来た。


先に風呂場に入って来たのはシャーロットで、うちの家系は全体的に色素が薄く、髪は白髪で肌も真っ白と言って良いほど白く、シャーロットはそんな真っ白な体に合わせてか、黒色のマイクロビキニを着て出て来た。

マイクロビキニはシャーロットの膨らみ掛けの胸を、引き立たせ色合いの問題もあるのだが、自然と視線がそこへと集中してしまう。

更にシャーロットの少し浮かんでいる肋骨と鎖骨が、特にアクトの性癖に刺さりまくった。


「はい!アウト!!!!」


マイクロビキニを着たシャーロットは、少し恥ずかしかったのか頬を少し赤らめていた。


そしてその後をユウリが付いて出て来たのだが、こちらはそれ以上にやばかった。


元々用意させていたのは、俺とシャロの分の水着だった為、必然的にユウリはシャロの水着を着る事になるのだが、ユウリは一般的な12歳より発育が良く、一般的な11歳にしては少し華奢なシャロの水着を来てしまうと、それはもう何と言うか、一言で言うなら溢れそうだ。


ユウリは白のスク水を着て出て来たのだが、何処とは言わんが体の一部が、何と言うか溢れそうで危なっかしい。

だがアクトの性癖を刺激したのは、溢れでそうな胸では無く、ぴちぴちの水着から顔を出すむっちりとした太ももだった。


「ユウリ……」

「は、はい!」

「ナイス太もも!」


そうサムズアップをしながら言うアクトを見て、ユウリはなんだか恥ずかしさがなくなり、少しため息が出た。


「アクト様」

「ん?」

「あまり女性にそう言う事は言わないほうが良いと思いますよ」

「あ、そうなの?すまん」


その後俺は何度か流石にマイクロビキニはまずいと、シャロを説得したのだが、残念ながらその説得は無駄に終わり。


結局俺達3人はそのままの水着姿でお風呂に入る事となった。

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