第19話 挿し木の冬越し

 今年何鉢かのバラが駄目になりました。

 駄目かと思っていたのに、復活したバラもあります。

 その中でも、瀕死状態から脱したルージュピエールロンサールと、完全に枯れた春風だけ、挿し木に成功しました。

 ほかのバラは挿しても枯れてしまいました(;^_^A

 私ってバラの挿し木が成功しないんですよね。

 ほかの植物はなんとなく根が出るのに、不思議なものです。


 ルージュピエールロンサールは7月に挿して、今は枝が一本長く伸びています。

 春風は9月に挿した2ポットが、多分根が出ているはずです!

 この挿し木をどうやって冬越しさせたらいいのか、悩んで調べました。

 暖房のない室内で管理するのが一番無難なようですが、我が家にはそんな場所がありません。

 風除室も車庫もないんです。

 庭の隅に室内用の簡易ビニールハウスを置いていますが、真冬にビニールが破けるんですよね(;^_^A

 本来の用途が室内用ですから(笑)


 鉢を土に埋めるという方法が見つかりました。

 とはいえ花壇の土はネコブセンチュウがいる確率が高いので、じかに埋めたくないんです。

 そこで、一回り大きめの鉢にポットごといれて、隙間に土を入れて二重鉢にしてみました。

 その上にバーク堆肥を多めに載せて、鉢の回りをプチプチで包みました。

 更に上にテントをかけて不織布を巻いてみようかと思います。

 雪の下になれば、それはそれで安心なのですが、今期はどうなることでしょう?


 我が家で寒さに弱い植物はアガパンサスだけですね。

 支柱を立ててネットで巻いて、さらに不織布で包みました。

 株元には厚めにバーク堆肥を敷いてあります。

 ほかの植物は耐寒性宿根草が多いので、特に何もしなくてもいいです。

 ロシアンセージや菊などは、適当なところで切り戻して終わりです。


 クリスマスローズと芍薬だけは、バーク堆肥でマルチングしました。

 これは寒さ除けというよりも、地植えなので寒肥を兼ねています。

 芍薬はこれをやっておくと来年の花数が増えるような?

 安い苗を買った翌年に開花したので、毎年やるようにしています。


 (※バーク堆肥を土に混ぜ込むときは、窒素飢餓にご注意ください。窒素肥料の施肥をお忘れなく。)

 

 

 バラはまだ青々として蕾をたくさんつけていますが、これからは咲けないと思うので、摘蕾しつつ葉が落ちるのを待ちます。

 気温を見て最後は葉っぱを全部むしって、雪が降り始めるころに用土替えですが、今年はかなりの数を替えないといけないので、今からボチボチ表土の肥料や雑草を取り除いて、株元の様子を確認しているところです。

 12月と3月に分けて、用土替えを終わらせなくては。


 ツルバラは冬の内にアーチやオベリスクに誘引しておきたいです。

 春でもいいのですが、うっかり新芽を落としてしまうので、12月のほうがマシかな?

 そんなわけで、11月下旬から12月前半は大忙しです。


 

 ◆◇◆


 ここから、別のお話。

 だいぶ前に、異世界の味噌に関してコメントをいただいたので、ちょこっと書いてみたいと思います。


 ガーデニングでもカビは発生します。

 ガーデナーなら一度は経験があるんじゃないかな?

 油粕肥料などの有機肥料を土の表面に置いておくと、白カビが生えることがあるんですよ。

 最初見たときはビックリしましたが、これは決して悪いカビではないので、水をかけたり土に埋めちゃえば問題ないです。

 一方、青カビ黒カビはアウトです。

 即刻取り除いてください。


 さて、話が脱線しましたが、味噌作りに使う麹はカビ菌です。

 そもそも味噌の元となったのは、中国から伝来した醤(ひしお)です。

 日本では未熟な醤を未醤みしょうとして、のちに味噌と呼ぶようになったみたいです。

 中国の醤は紀元前にはあったようで、穀醤ができたのは紀元後。

 醤には穀醤のほかに魚醤や肉醤などがあって、古代ローマでは中国よりも早くに、魚醤(ガルム)が使われていたそうです。

 それを考えると、異世界のカビ菌でも、風土さえ合えば味噌が作れると思いませんか?


 ちなみに、日本の麹菌と中国の麹菌は違うものなのです。

 日本では蒸したお米に麹菌を繁殖させますが、中国では製法が違います。

 興味があったら調べてみてください。


 いずれにしても、カビが生えて発酵したもを、最初に食べた人がいたんですよね。

 納豆を最初に食べた人だって、ある種のチャレンジャーだと思います(笑)

 昔はわずかな食料も、無駄にはできなかったのでしょう。

 たまたま食べておいしかったから、再現しようと試みて、たくさんの失敗と苦労を重ねて、醤ができたのではないでしょうか?

 想像するとおもしろいですよね。


 日本でもひと昔前までは家庭で味噌が作られていて、各家庭で味が違っていたと思います。

 地域によっても米味噌・豆味噌・麦味噌など、材料が違います。

 麹菌にも黄麹菌のほかに黒麹菌・白麹菌・紅麹菌・カツオブシ菌があるそうで、黄麹菌が味噌・醤油・清酒に使われるそうです。



 ◆◇◆


 もうひとつ、『日本のお米は異世界にない』というお話でした。

 品種改良を重ねて、今の日本のお米があるわけですから、ご意見はごもっともです。

 当方の小説の中では、植物創造スキルで作ったピッカリン品種としています。

 コシヒカリさんに配慮しました(笑)


 ほかの作家様の小説でも、異世界なのに日本のお米が普通に生えていて、同じように美味しいというのをよく見かけます。

 正直違和感はありますが、作家さんが決めた設定であれば、そこに異を唱えても仕方がないかなと思っています。


 とはいえ、仮にインディカ米の原種的なお米であったとしても、米ぬかをしっかり落として炊けば、異世界でもおいしく食べれる可能性はゼロでないかな?

 パエリアとか味がついていれば、それなりに食べれると思いませんか?

 どうでしょう(笑)

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ガーデニングすきーの日常 さいき @mitsuru-319

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