極限状態に置かれた人間とアンドロイドがいれば、ロボット三原則に従えば、アンドロイドのその選択は至極当然なものでやむを得ない……というところに、一抹の寂しさと罪悪感を覚えます。
人間の側から見れば「リネットとロビンは最後に自分を守ってくれた」話。
でもその真相は、機械の中に自己犠牲の精神や目的を果たそうとする情熱のようなものが生まれたか否かは、人間の側からは永遠にわからない。
その曖昧さや自分に都合のいい夢を見がちな人間のロマンチシズムが、タイトルや冒頭の夢に繋がっているのではないかと感じました。
端正で心に残るSF短編で、お見事でした!
作者からの返信
鐘古こよみ様
コメントありがとうございます!
そもそもあらゆる出来事は受取り手の人間次第という向きもあるかもしれないのですが、
ロボットやAIと関わるお話では、人間のそういうセンチメンタリズムな部分が特に浮き彫りになるような気がしていて、このお話もそんなところを書きたいな~と思って作った記憶があります。
なので、読んでくださったこよみさんに「寂しさと罪悪感」を共有していただけてホッとしました(-_-;)
読んでくださってありがとうございました!!
冒頭の三行の効果が絶大です。
人間と二体のアンドロイドが共通で抱いていた夢のように想えるからです。
アシモフのあの残酷な「ロボット三原則」を履行し、自らのパーツを家族の為に差し出したアンドロイドたちは目的の星を眼にすることはない。
しかし主人公がリネットとロビンのことを忘れないように、解体されて再利用されていくであろう彼らの部品にも、故郷の星の記憶がいつまでも刻まれているような、そんな余韻が残りました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
冒頭は『僕』の夢かロビンが最後に振り返った記録のつもりだったのですが、リネットが抱いていた夢だとしても何らおかしくないですね。むしろその方がしっくりきます。
故郷の星の記憶を留めた部品がいつか彼の地を踏むこともあるのかもしれません。
"家族にしてあげられる最後の仕事です"の家族という部分が、最初からプログラミングされたものなのか関係を築くうちに後から出てきたものなのかはわかりませんが、すごく寂しさと優しさを感じました。
僕は後者だと嬉しいです……。
タイトルは電気羊ですかね……?
僕もあの小説大好きです!
違ったらすみません!
作者からの返信
ちーそに様
コメントありがとうございます。
リネットの言葉に寂しさと優しさを感じてくださってありがとうございます!
このお話を読んだ読者の方が後者を望んでくれた、ということが作者としてはとても嬉しいです!(^^)
タイトルは「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」から拝借しました!
私も好きな小説のひとつで、タイトルをもじった作品にも好きなものがあるので、一度自作でもやってみたかったのです(^^)
読んでくださりありがとうございます(^^)