Kill Me Again and Again

作者 辰井圭斗

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★★★ Excellent!!!

あなたの十年前、二十年前はどんなあなたでしたか?
十年後、二十年後のあなたは?
これはそんな十年ずつ年の離れた五人の「俺」による「俺」のためのデスゲームです。
視点主人公は三十六歳。精神疾患を患い非正規で働きながら、ただ、ただただ漫然と日々を過ごしています。
そんな俺と俺達が一堂に会して、勝ち残り人生を変える十億円を手にするのはどの俺なのか……?
思考は自分の延長線上にありながらその意思決定はそれぞれの背景で異なる、一種思考実験のような面白さがあります。
ページを開けばその次が、そしてラストが気になって仕方ない。
正に自分と「向き合う」デスゲームでした。
明日の朝ちょっと寝覚めが良かったら、そういうことかもしれません。

★★★ Excellent!!!

16歳の俺と26歳の俺と36歳の俺と46歳の俺と56歳の俺によるバトロワです。ほんと「この発想はなかった」です。めちゃくちゃおもしろいぞ。

人生の各地点での俺の知識量や体力面だけでなく、他の俺の行動や思考を予測して他の俺が詰まないように考えながら立ち回る36歳の俺。次の展開が気になりすぎるのに1話の分量はあっという間に読めてしまいます。

The Show Must Go On!
終わらないよ人生は!!

俺の最後の選択まで、目が離せない!

★★★ Excellent!!!

応募されているカクヨム公式の企画の趣旨通りいわゆるバトルロワイヤル型のデスゲーム小説なわけですが、「16歳と26歳と36歳と46歳と56歳」の自分が一堂に集められて殺し合いをさせられるという、なんかもう『その発想の時点で勝ちだろ』みたいな小説。もっか連載中なので、あとで感想などは書き足しますが、生半可なアイデアで挑んだら負けかなと思っている。今のこの小説は勝っていると思います。
(完結したので追記)
最後の敵もまた自分自身、というのがまさにふさわしい勝負と、そして物語の決着でした。力作と呼んで差し支えなし!おすすめですよ!