おっさんと少女のバディものとなると、男の願望バリバリのお話を思い浮かべるかもしれませんが、この作品は違います。
魔法少女いのりに課せられたのは絶大な力を持ちながら変身に3分かかってしまう制約。それを守るのはどうやらワケ有りのおっさん冒険者ロラン。お互いの弱点を補うことを目的に「不撓の鯱」は結成されます。
ロランは純粋に庇護する気持ちから、いのりに声をかけていて、いのりはロランに迷惑をかけないようにと奮闘します。
二人の間に信頼が生まれ、安易に恋愛に走ったりせず、つかず離れずの関係で物語が進行していくため、仲の良い父子を見るような、ほのぼのとした気持ちで読み進めることができます。
(最終的にはまだ分かりませんが……)
いのりもただ、守られる存在ではありません。魔法少女であることの強さは元々ありますが、徐々に心も強くなっていく過程も丁寧に書かれています。ロランも隠している秘密があるようで、その謎も徐々に明らかになっていくかと思います。
読みやすい文章でついついページをめくってしまうのですが、ここから先もまだまだ見逃せないです!
※第三章まで拝読した時点での感想となります。