第256話 つぎの予定
お騒がせ大会が終わり、ご主人に日常が戻った。
もう冬になるので、ご主人の登校時の寒さ対策としてポカポカコートにポカポカマフラーを用意している。
手袋はご主人がいらないらしいのでギルドに売った。ポカポカシリーズは冬の錬金術師の稼ぎアイテムなのだ。
ところで、最近のペット動画ではアプリ翻訳された動物の言葉を聞きながら爪切りしてるんだが……人間は鬼か?
いや、もし俺がまだ人間だったならたぶんやるだろうけど……
恐怖してる奴も居れば、諦めてる奴も居て、猫は頭に粘着シート貼り付けたら動かなくなるけど実際のところ混乱してるし、現在猫の俺からしたら、なにしてくれてんねん!な気持ちなんだが?
まぁ、爪を切られる動物の声を聞くご主人の気持ちがわかる人が増えたと言えばそうなんだけど、俺はそれほど暴れないし。
悲壮な感じは出てるだろうけどおとなしく爪切りされてるぞ。
たぶん爪を切らないと、普通に生活してるだけじゃ肉球に刺さるくらい巻くとか説明してやれば、しぶしぶ納得はするんだろうけど……
そういえば、ご主人は最初怖がった俺にちゃんと説明してくれたけど……その時はまだカメラが無かったから動画が無いのか。
今度ご主人にまた説明してもらおう、ユニークもあるからご主人の説明があれば納得するはず!恐怖を克服出来るかは知らぬ。
「うにゃ」
消音効果のついた爪切り作ろっかな。
「にゃにゃ」
あのパチンて音が駄目なんだ。
「にゃぁん?」
消音効果が付きそうなモンスターは何かなー?
モンスター図鑑を見ながらヤクシとグレイに相談してみる。
「キュー?」
アサシン系モンスターじゃないかな?とな?フムフム。
「確かにアサシン系は消音持ちいるよな」
グレイもアサシン系推しかぁ。
「うにゃにゃぁん」
となるとゴブリンアサシンとかコボルトアサシンとかシャドーアサシンとかだな。
「キュ」
ゴブリンは臭くないのが良いな。とヤクシが先んじて言ったが、それは俺もだから大丈夫。
「にゃにゃ」
狙い目はコボルトアサシンかシャドーアサシン。
だってセカンドドアが置いてある場所の近くにコボルトアサシンの出るダンジョンとシャドーアサシンの出るダンジョンが有るのだ。
セカンドドアから歩いて30分圏内の不人気ダンジョンだ。
コボルトアサシンの出るダンジョンはモンスターの数が多いのにドロップは毛皮系が多くて実入りが少ない。
シャドーアサシンの出るダンジョンは罠が多いし、モンスターは奇襲系が多くて普通に進むのが大変なのだ。
「うにゃ」
狙い目はコボルトアサシンかな。
罠は研究者の屋敷ダンジョンでお腹いっぱいな感じ。
「では、その予定で計画立てとくぞ」
ご主人に話したり、ダンジョン情報集めたりはグレイがやるのだ。俺がやると幸運が仕事して良い意味で計画通りに進まないからな。
寒空の中を移動しなきゃだから一先ずキャリーリュックに適温効果をつけることにしよう。
幸運さん、仕事してちょっとリュックが広くなったりしないかなぁ?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます