第255話 ご主人は同世代が心配
夕飯が終わり、グレイが片付けるからご主人はまったりしときなさいとご主人はソファーに座らされた。
そして始まる今日の愚痴。
全体的に弱すぎたんだ。自分の頑張りは何だったのか。等々……最終的に同世代の探索者のレベルの低さ問題にまで発展した。
まぁ高村の話によるとだいたいこんなもんって感じだったけど、ご主人的にはこんなんで大丈夫なのか!?って思ったそうだ。
「隙を見せても攻撃してこないし!大振り過ぎて回避余裕だったし!あんなんでダンジョン探索やっていけるのかな!?」
「うにゃ」
初級とかのモンスターは知能高くないからな。
「初級ダンジョンにしか入れなかったら生活出来ないよ!誰も彼もがミロクみたいにドロップアイテムゲットできるわけじゃないんだから!」
「にゃ、にゃにゃ!」
そうだった、生活費稼げない!
「学生のうちなら学校の補助というか、格安で武器が買えたり消耗品も生産科で作ったやつが使えるから稼げるんだよ?でも卒業したらそういうの無くなって生活も厳しくなるんだ」
なるほど、世知辛いな。
まぁ俺はぁ、ドロップしまくってぇ、ご主人を養えるくらい稼いでますけどぉ!
やっぱ幸運しか勝たんのだ。招き猫ミロクは福の神の眷属なのかもしれない。
……いや、猫の神居ったな?でも猫の神って幸運の神だったか?豊穣系だった気がする。
豊かにするんだから誤差の範囲!猫の神の眷属だと思う!
「うにゃ」
猫の神に祈れば良いと思う。
「何でいきなり猫の神が出てきたの?」
「うにゃ?」
招き猫的な?
「あぁ、ラック値上げてドロップゲットって話か……猫の神って幸運の神なんだね」
「うにゃ」
知らぬ。
「知らないんだ」
ご主人、苦笑いしながら肉球ぷにぷにされると俺の肉球が微妙なのかと不安になるぞ?
「あ、でもミロクの作ってくれたアイテムでラック値上がるんだよね?売れば皆欲しがるんじゃない?」
「うにゃ」
あれは俺の毛も入れるから抜けた時だけ。
まぁブラッシングで普段から結構抜けるんだけどな?
「にゃぁ」
皆が欲しがったら俺禿げちゃう。
「それは駄目だね、無かったことにしよう」
ご主人は真顔で即決した。手のひらクルーも速かった。
うむ、まぁ1回のブラッシングの分でだいたい50個くらいは作れるから、禿げるは言い過ぎだが。
他にも色々使える俺の毛はこれからも溜めていくので量がたまったら作って売ろう。
……高村がたぶん3個くらい、いや大量に買いそうだから量を用意してからじゃないと不安なのだ。
ついでにおっさんも大量に買いそう。特におっさんは深層とか行くしドロップ率が上がるから、むしろ高村に大量に持たされそう。
うむ、やっぱ今は無理だな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます