第254話 ご主人は胃に来ないタイプ
風呂で更にリラックスしたご主人はかなり復活したようだ。
「あっさり系かガッツリ系か選べるぞ」
ご主人のお疲れ具合でどちらか選べるように両方作ったらしい。ストレージを活用して作り置きにするから無駄にはならない。
「ガッツリでお願いします!」
うむ、疲れが胃に来てないようで何より!
「では、ガーリックライスのローストビーフ丼に豚肉と山芋の竜田揚げ、きんぴらごぼう、オクラと納豆とキムチを混ぜた物、玉ねぎと豆腐の味噌汁、食いきれなかったら明日の弁当行きだ」
「ガッツリ豪華!美味しそう!」
因みに山芋の竜田揚げは俺のリクエストである。しかし……俺は揚げたてを直ぐには食えない!何故なら猫舌だからだ!
一応細かく切って貰ったけど湯気が出てるうちはまず無理だ。
くっ、揚げたてが旨いというのに!火傷しても治すのは一瞬だが、熱いのと痛いので味わえないから待つしかないのだ。
まぁ猫の身で人間の食事が出来るんだから俺はまだ恵まれている。ダンジョンアイテム様々なのだ。
ただ、もう1つくらい欲しいんだ。頼む、今度はランチプレート型の猫皿をくれ。
普通サイズの猫皿に、ちょっとずつ全部乗せするのは、ね?大変だし、食べにくいのだ。
「今日は一応優勝のお祝いにケーキもあるからな」
「え、あ、ありがとう」
「うにゃ!」
俺もケーキ食べる!
「ミロクは流石に食べ過ぎじゃない?皿山盛りになってるじゃない」
「にゃ」
食べられる。
「ふふ、そんなにケーキ食べたいの?まったく仕方がないなぁ」
許された!きっとご主人って猫がねだるとちょっとだけだよ?とか言ってクリーム舐めさせちゃう系の飼い主だ。
普通ならやっちゃいけないんだが、俺には猫の味方!ダンジョンアイテム猫皿がある!ケーキも体に悪くないのだ!
因みにご主人はスイーツも普通にパクパク食べられる系男子だ。
前世の俺は甘味を取りすぎると頭痛がして気持ち悪くなる系男子で、スイーツは好きだがショートケーキは半分くらいしか食べれない感じ。猫になってからは甘味を楽しめるようになったのだ!
うむ、やっぱり転生するなら猫が最高なのかもしれない。
「はぁー、食べたぁ!美味しかった!ご馳走さま」
「お粗末様、あっさり系は後日また出す」
「ありがとうね、本当にグレイが居てくれて助かる」
「に、にゃ!」
お、俺だってやれるぞ!
「うにゃ!」
料理くらい出来る猫だぞ!
「ミロクは居てくれるだけで癒しだから大丈夫!ありがとー」
「自分のドールに張り合うんじゃない」
ハッ!そうだった、俺のドールだからグレイが優秀ってことは俺が一番ってことだった。
危ない危ない……スーパーネッコの威厳が無くなるとこだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます