第249話 ご主人は暇してる


ご主人、Aステージにて瞬殺しまくり無事に決勝トーナメント進出決定。


盛り上がりもなんもなかった。


学校代表を選ぶ大会の時から、ご主人は悟っていたらしい……やりすぎだったんだ。


もうなんかご主人だけ感情死んでる感じ。


「うにゃにゃ」


「各学校代表がこんな弱いと思わなかったんだ。と今更言い訳しても遅いんだが?」


「颯人君、一合も打ち合わずに倒しちゃってますよ」


高村、ボソッとこんな無意味な大会で目立っても仕方ないんですがねぇって呟いてる。


「にゃにゃ」


「強さは無駄にはならないけど目立つのは可哀想。とか予想出来たことだが?」


「うにゃ」


「だから、他の学生がこんな弱いと思わなかったんだ。というのは俺も同意するが」


「そもそも卒業までに30レベルになってれば良いので、学年が上でもレベルが低い子が多いんですよ」


中級の試験を突破することを目的とした学校だから、人によってはギルド職員試験やダンジョン庁や企業就職の勉強重視だったりするらしい。


「うにゃ」


「颯人様レベル40になったもんな」


うむ、ご主人は剣術スキルが保存出来たので、今は魔法使いだ。


魔法使いのくせに剣で攻撃してるのは職業レベルが低いため、魔法に職業補正が乗らないから。まだ剣で攻撃した方が強いのだ。


因みにご主人、魔法使いを上げた後は双剣士を選んで魔法双剣士にしたいとか言ってた。


「キュ」


「そういえば剣使って勝っても魔法使いの職業レベル上がるんだね。とヤクシ先輩が言ってる」


「それはマリモちゃんから売ってもらった職業の本に載ってましたね、職業通りの攻撃でなくても職業レベルは上がりますが、スキルレベルが上がりませんからねぇ。良いのか悪いのかってところです」


まぁ職業関係なく武器も魔法も使えるからなぁ、補正が無いだけで。


「にゃぁ」


「颯人様の剣術スキルだけが上がっていく。と言ってるが、マスターはひっかくのスキルだけが異様に高いよな」


「うにゃぁ」


「ひっかくで全部終わるから仕方ない。まぁその通りだが……」


「それもどうかと思うんですけどねぇ」


高村はひっかくだけでダンジョン探索がすんでしまうことに不満なようだ。


「人間が良い武器用意したりスキルを進化させたりしながら攻略しているのに、動物勢は初期スキルだけで十分というのは…少しダンジョンの贔屓が過ぎると思います」


「ぶなぁ…」


「ミロクに言われてもなぁ…だそうだ」


「まぁそれがミロク君だけの特別だったら納得しますけどね」


なんで!?

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