第232話 ギミックとは?
基本的な構造は、魔女の家ダンジョンと似たようなものらしい。
そこにギミックが追加されると、めんどくささが倍加する。
白衣を着ている研究員風ドールが、合成獣っぽく角の生えたウルフ型モンスター…に見せかけた獣型ドールに指示を出して襲ってくる。
ドアを開けると、たまに映画とかのお約束、作成したモンスターに襲われる研究員…みたいな寸劇をしてくる時もある。
「うにゃにゃぁ」
獣型ドールの素材もらっても困る。
ウルフ型ドールのくせにドロップ品であるドール素材ではネズミだったり熊だったり、バリエーション豊かだ。
でも動物のドールを作ってもなぁって思うんだよ。
「売れば良いじゃないか」
「キュキュー?」
それより、人型ドールの素材でグレイのバージョンアップとか出来るの?だと?え、グレイのバージョンアップした方が良いの?
「起動したあとのドールはカスタマイズできないぞ?」
「キュー」
そうなんだ、素体のクラスアップ出来なくて残念だね。
まぁヤクシの言いたいこともわかる。グレイに使った素材って初級ダンジョンのドロップ品とかだから、中級品のものを使えば更に強くなれるのでは?ってことだろ?
「いや、そもそも俺はユニークなので元の素材が初級品とか関係無い感じだから」
だよねー。
『グレイー?この棚の本を調べてー?』
ハッ!探索の続きしなきゃ!
なんか、部屋に閉じ込められたからのんびりしちゃったんだった。
誰かの執務室みたいな部屋で、机の上には部屋から出るためのヒントの書いた紙が置いてあったのだ。
ちょっと皆良くわからなかったので、地道に家捜ししてる。あと家具とか本とかストレージにないないしてる。
たまに錬金術のレシピがあるんだよなぁ。
「にゃぁん」
カーペットは趣味じゃないので、おうちで出来ないイタズラをするのだ。
そう!カーペット爪研ぎ!俺はお利口な猫なので家の家具や壁は傷つけない。だけどやりたくないのかと聞かれたらやりたい!と答える!
このダンジョン、床は塩ビっぽくて、壁はコンクリートに白色塗っただけみたいな、つまらない作りだ。だけど今!目の前にはカーペット!これはビリビリやっても良いカーペット!
つまりビリビリやる。
「にゃにゃにゃ!」
楽しいな!
グレイやマリモちゃんが真面目に探してるから俺はビリビリしとこう。ギミックは任せた!戦闘は頑張る!
ガチッ!
「にゃ?」
ん?
何か当たったな気がするので穴を広げて…あ、鍵発見!
「うにゃ」
鍵見つけた。
「成る程、暗く狭い場所ってカーペットの下ってことか」
答えがわかって問題に納得したらしいけど、確実に問題とヒントだけじゃ見つからないと思う。
暗く狭い場所って候補が多すぎなんだわ。マリモちゃんとか本の中くりぬいてあって、そこに鍵があるんじゃないかとか言ってたぞ?
もう少しわかりやすいのでよろしく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます