第228話 セカンドドア設置


新幹線が到着して、電車に乗り換えて移動、そしてバスでまた移動。


探索者ってダンジョンに行くための交通費嵩みすぎでは?


さすがに俺も土地勘無い場所で猫馬車走らせんのは怖いし、電車やバスを使ったけどさぁ。


「ダンジョンってちょっと不便な所にあるよねぇ」


「うにゃ」


同感。


「人の居ない建物とか、悪い人たちのたまり場だったりとかを巻き込んで出てきてるって習ったけどさぁ」


あぁ、そういえば。建物がというか空間が渦巻いてダンジョンの扉になる映像とかネットで見た。


建物が消えて更地にダンジョン扉だけになっちゃうやつだ。


その更地に、改札設置したり、トイレやシャワーブースなんかを置いたりしてる。


土地の権利とかはダンジョンが発生した時点で国の物。今まで活用されてない土地や悪事を働く人達の土地にしか出現してないので、こうなっている。


あと深層まで存在するダンジョンは山とかに扉がひっそり出現してる。気がつかないこともあるので発見したらすぐにギルドに連絡しなきゃなのだ。


「一応ダンジョン前停車のバスが出てるって言っても大変だよ」


「キュー」


でも不人気ダンジョンだからバスが空いてて良かったね。とかヤクシは言うが、不人気だと儲からなくてバスの停留所がなくなるかもだぞ?


まぁダンジョン停車バスはギルド運営だから無くなりはしないかもだが、本数は減りそうだ。


「やっと着いたね、さっさと設置して観光行こうよ」


「うにゃ」


公衆トイレの死角になるとこにつける。


一応ダンジョン扉の土地は塀で囲まれてるから建物と塀の隙間とかが狙い目だ。


「にゃぁ」


設置完了。


「よし、帰りのバスは…」


「30分後だぞ」


「にゃ」


駅まで猫馬車で行ける。


バスの道順覚えたから逆走すれば駅につくだろ。


そこまで複雑な道じゃなかったし、行ける!


というわけで、猫馬車で走って駅で電車にのって、戻ってきた。


新幹線の時間まで3時間はあるので、ペットOKな店で軽く昼御飯を食べ、お土産のお菓子を選び、何故かテイマー&ペットショップにも寄ってから、新幹線で帰った。


「うにゃぁん……」


買ってしまった……


「そうだね、衝動買いってやつだね」


「発見と同時に買う宣言してたな」


何を買ったって?


「にゃぁ……」


猫をダメにするクッションって書いてあったんだもん……


そう、猫をダメにするクッションを衝動買いしてしまったのだ。しかも2つ。


「にゃにゃ!」


でもこれで作りたかったアイテムが作れるんだ!


クッションの性能によって出来が左右される錬金術アイテム!


ホットクッションとクールクッションを!


猫をダメにするクッションの存在は知ってたが、近くのショップには無かったのだ。それが発見出来たのだからついつい買ってしまうのも仕方ないと思うだろ?


「にゃにゃにゃ!」


冬にぽかぽかホットクッションと夏にひえひえクールクッション!猫には必須アイテムなんだ!


「ミロク……うちは空調管理してるから気温変化無いよね?」


「にゃ」


正論はいったらダメだ。


「まぁミロクのお金だから好きに使えば良いと思うけど、結構お高めだったし、衝動買いする前に色々確認しようね」


「にゃぁ」


はぁい。

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