第225話 閑話 ヤクシ


僕はヤクシ、クールでプリティーなフェアリードラゴン、猫型。フェネックっぽいとか言われるけど猫型だよ間違えないでね。



僕の種族は基本的に魔法タイプなんだけど、ドラゴン種だから体も頑丈なんだよ!物理にも魔法にも強いんだ!


たまに断りもせずに触ろうとしてくる無礼者が居るけど、尻尾でぺしんとやって身の程を弁えて貰ってるよ!腕が折れたりしてるけど回復の水を飲めば治るんだから大丈夫!


あ、でも思考能力が低い子供は多めにみてあげてるんだ、僕は優しいからね。


マスターはスルッと避けるけど、僕が避けてあげなきゃいけない理由がわからないからぺしんとするの!


今のところ誰にも文句は言われてないよ。


たまにマスターの代わりに触らせてあげなきゃいけないけど、臨時収入として魔石が貰えるから仕方ないよね。


本当は僕も触らせたくはないんだよ?ご主人やグレイは良いんだけど、他の人って話が通じないから困るんだ。


なんで良く知らない奴等に喉とか腹とか急所を触らせなきゃいけないのか、急所なんだから察して触らないでよね。


まぁ、触りに来る奴等なんかじゃ僕に傷はつけられないけど、不愉快は不愉快なの。


世のペットたちはよく我慢して……あれ?むしろ撫でさせに行ってる?えぇ?本能どこに置いてきたの?


動画の動物たちだけが特別ってこともないよね?


マスターはご主人ぐらいにしかやらないのに、何人もの人間に撫でろと言わんばかりに腹を見せる犬や猫にショックを隠しきれないや。


まぁ、マスターって我は孤高のにゃんこだからな!とか意味わからないこと言っちゃう猫だから普通のペットとは違うのかも。


初めのうちはわからなかった言葉もネットで勉強してわかるようになったんだ。それなのにたまにマスターがわからない時があるんだけど、まだまだ勉強が足りないってことかな?


猫の生態も勉強したんだけどなぁ?


知識の猫とは違うから、人間が知ってる猫を勉強したのに知識とおんなじでさぁ。



……あれ?これってむしろマスターが猫の変異種なのでは?


なるほど!マスターが猫から外れてたのか!僕また賢くなっちゃった!マスターは猫じゃなくて猫っぽい動物なのか!



え?マスターは猫なの?鑑定で雑種だったけど猫って表示されてるの?俺が猫じゃなかったら何が猫なんだ、って言ってるけど猫の範疇に入ってると思ってたの?



……鑑定で猫だから猫なんだって。



まぁ猫でも猫じゃなくてもマスターはマスターだから良いんだけど。それは秘密にして暫くは疑惑の猫問題でマスターを困らせてやるんだ。


生まれる時にべしゃっと落とされた衝撃の分ネチネチ返すから楽しみにしてね!

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