第11話 最奥部②
最奥部の森はいつもより空気が重く感じる。崖でより圧迫感がある。土地の加護を常に意識しながら歩く。キュービーとオロチューは、しばらく戻ってきていない。
「しまった。囲まれたか。」
ラポーラは辺りに16頭程の魔物に囲まれているのを感じる。しばらく土地の加護を使っていたのでステータスに危険察知と索敵能力が追加されていた。
策定に引っかかった魔物は全部赤色だ。やるしかない。ラポーラ四方八方に剣山落とし穴を作る。片手剣と盾を構え魔物を迎え撃つ。キュービーとオロチューはまだ戻って来ていないので自分一人で闘うしか無い。
魔物はラポーラ目掛けて一斉に襲ってくる。何頭かは落とし穴に落ちるが、最初からある落とし穴にははまる魔物は少ない。ラポーラは剣を投げては創造するの繰り返しをする。どんどん魔力は少なくなっているが、仲間が底上げしてくれた分のみで自分の分の魔力はまだある。
ラポーラは剣を投げているが、間に合わず後ろからの攻撃を避ける事は出来なかった。攻撃してきた魔物はオーガーズより一回り大きい。
ラポーラはその攻撃で前に吹き飛ばされる。背中がとても熱い。胸当てしかしてないから、背中は何も防備していなかった。ラポーラは回復スキルを唱えると身体が光り身体の痛みはなくなった。近くにニンフュがいなくても仲良くが継続していれば回復も使えるようだ。
ラポーラは回復頼りで残りの魔物6体と肉弾戦を行う。落とし穴を削除と創造の繰り返しで現れたり無くなったりを繰り返して魔物を混乱させた所で片手剣で切りにかかる。2頭までは上手くいったがその後は攻撃パターンに慣れたのか討伐が厳しくなった。知識もあるな。
残り4頭の魔物は統率はないが、それぞれ四方八方から襲ってくる。ラポーラは避けきれずに深手を負うが回復スキルですぐに元に戻れている。
「やばいな。とりあえず逃げる場所を作るか。」
ラポーラは創造魔法で5m程の高さの円柱の柱をラポーラの下から出るように創造する。その周りを魔物は爪で攻撃するが届かず上がっても来れないようだ。4頭の魔物は初めて見る魔物で熊っぽい。ラポーラをハチミツかのように狙っている。柱の周りにいる間にラポーラは柱の周りに剣山落とし穴を創造する。熊っぽいのは剣山落とし穴に落ちた。落ちた所に大きな石を創造し落としては削除ひまた落とすを繰り返し行い討伐が完了した。
「今回は危なかった。回復スキルが発動しなかったらまた神様行きだったな。創造魔法の創造力がまだまだ乏しいな。最後の塔は良かった。魔力はなくなるかと思ったけど、レベルがアップするとステータスも元に回復するみたいだな。本当、色々な偶然で勝てた。」
ラポーラは自己評価をぶつぶつ言いながら考え、今までの創造魔法を削除し、魔物のみにする。魔物をアイテムボックスに入れてる途中にキュービーとオロチュが帰ってくる。2頭ともラポーラの危険を察知して戻って来たが間に合わず、申し訳なさそうに顔を下に向けている。
ラポーラは無事戻って来た事だけで充分と言う気持ちを込めて2頭をナデナデする。より仲良し度は上がっている。
アイテムボックスに入れた魔獣は
【オーガーズ 5魔石 こん棒】
【オーガーズリーダー1 魔石 鉄斧】
【オーガーズエリート4 魔石 ロングソード】
【オーガーズキング 1 魔石 大斧】
【ドンクーマ 4 魔石 爪】
最後の熊っぽいのはドンクーマと言うのか。他にも初めての魔物ばかりだな。キングとかエリートはラノベで効いた事あるけど強い魔獣に付く名前だな。強かったのか。
後、少し離れたところに1頭の魔物がいる。最初の落とし穴で討伐された魔物である。その魔物に近づいた時、上から、大きな鳥の魔物が魔物を足で捕まえて取って行ってしまった。
仕方ないか。キュービー達は何か言いたそうにしていたが、大丈夫だとラポーラが言うのでそれ以上は言わなかった。
「さて、検証はとりあえずできたから、明日から街に向けて戻ろう。今日はここで泊まろう。」
ラポーラはアイテムボックスから家を出し、泊まる準備は終了した。
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