TRICKSTERS

みんな差別のことなんか興味ないの

その証拠にみんな勉強する気がない

でもなんかあったら口出しする

自分には語る資格があると思ってる


差別がいつもそこにあることをわかってないのに

差別についてあれこれ知ってる気になってる

かといって客観的スタンスなわけでもない

あくまでも自分の今のポジションを守ってる


差別は“悪い人”がするものだと信じてる

だから自分はそうじゃないと信じてる

差別があった時あなたは第三者の立場で語る

あなた自身が当事者であることを認めない


自分を“差別をしない優しい人”だと捉えてる

差別を優しさの問題だと捉えてる

勉強なんかしてないもんね

と言ったら差別は優しさの問題だからそんな必要はない、と


自分の特権が脅かされそうになると

結局あなたは差別者を擁護してしまう

差別をされる方にも問題があるのだと

だから差別されても仕方がないのだと


自分が特権を持ってることにまるで自覚がない

だからこそ権利を特権だと思ってる

なぜあなたは今そこにいられるのか?

その問いの意味自体がわかってない


差別とは社会構造の問題で悪人とか優しさの話じゃない

今いちピンと来ないだろう

そりゃそうだ俺だって長年取り組んでやっとわかってきた

だからこそわからないことだらけ


俺がこんな歌を歌ったところで

あなたは結局わかったつもりになるだけで

自分も当事者だ、という自覚は芽生えない

世の中そんなものなのかもしれない


でも、一人にでも届いてくれれば

そこから取り組んで現実に反映されたら

そしてあなたに遂に届いたら

音楽はやっぱりこの世界に不可欠だと思えるだろう

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