姫君の憂鬱

７

そして現在まで続く私の復讐劇。

「誰々が人気」と聞けば落としにかかる、それだけ。

だって人気者じゃないと情報が入ってこないからしょうがない。あと、ちまちまやるのは好きじゃない。

…とはいえ有名どころはそんな多くいるわけじゃないし、ちょっと接触すればすぐ落ちちゃうから高校入学から半年くらい経った今、すでにターゲットは底を尽きかけている。

そこでだ。

しょうがないので後回しにしていた連中についに手を出そうと思う。

次のターゲットはかなりの大物。

***

私の学校は『解放的でのびのびと過ごし意欲的な学習意欲を養いなんちゃらかんちゃら』という教育理念で、ゆるーい校則と真っ白で清潔感と解放感溢れる広い校舎にそれがよく表れている。

特にカフェテリアはほぼガラス張りで緑豊かな中庭が一望でき、柔らかな日差しが白を基調とした室内を包むなんともゆったりとした空間で生徒からの人気も高い。おまけに冷暖房完備で快適だし、ここのカフェ・ラテが最高においしい。

いつもなら勝手にはべってる男達を上手くあしらいつつカフェ・ラテを片手にほっこりブレイクタイムといきたいところだけど。

「近江君今日もかっこいいわぁ…。」

「きゃああ広瀬くんかわいーっ♡」

「榛名君こっち向いてーっ！」

…うるさくてブレイクできやしない。