第479話 王宮からの招集 その3
折角領地の内政が落ち着いたところなのでこの期に及んで領地を半端に増やされるのだけは避けたいな・・・。と前世の飛び地の領地を思い出しつつ思う俺だった。
そして早速王宮に赴いた俺は俺は何時もの様に謁見の間へと通されて、国王陛下と宰相閣下から、お褒めの言葉と侯爵への破格の爵位アップを告げられたのであった。
こんなにポンポン爵位を上げて良いのだろうか?と思うものの、実家よりも爵位が上となるのは気分が良いので『ありがたく』頂戴した俺だった。
爵位が上がると領軍を編成せねばならず、面倒ではあるのだが、そこは、宰相閣下にお願いして我が領軍の騎士団長になれる人物を紹介して貰って解決したのであった。
その人物は、マルケス・フォン・デリンジャーと言ってデリンジャー子爵家の三男坊である。細マッチョな金髪イケメンで、如何にもモテそうな男である。
このマルケスさんと学校のクラスメイトであった庶民3人組のケラー、ロック、ジェイドにも我が家に来て貰って領軍の一角をになって貰う事になったのだった。
こうして後は広く多くの騎士と領軍の兵士を募集して彼らに任せて置いたのだった。
領軍には特にナーガ先に在る『深淵の森』の間引きと警戒を尾永井していいた。
俺が直接深淵の森に出向いても良いのだが出来ればこのまま王都のダンジョンでレベル上げをしたいと思って、任せっきりにして居る。
もし深淵の森で負傷兵が出る様であれば方針を変更して俺が出張る事も考えようと思っているしだいである。
強い魔物が居ると言っても、冒険者で慣らした優秀だった庶民3人組のケラー、ロック、ジェイドが居るのでなんとかなるのではないかと・・・。
こうやって自分は好き勝手をしつつ、領地の内政を進めていると、アッと言う間に18歳を迎えてしまい、アマリスや執事から、お妃を貰う様にと口酸っぱく言われる今日この頃。
そうは言っても、まだ前世のマーガレットの事を吹っ切れて無いし、今更自分の孫より若い子と結婚だなんて考えると、犯罪の様な機がしてならない。とは言っても貴族家の踏襲となったからには結婚しない訳にもいかず、
縁談をジワジワ検討するのであった。
そうこうしていると、久々に同じ侯爵家の元クラスメートであるゼットンから連絡があり、妹と見合いしないかとの提案を受けたのだった。
渡りに船とは正にこの事か!?との事で取り敢えず会って見る事にしたのであった。
王都の邸宅で、お茶会を開き、ゼットン達を招待し、ゼットン兄妹がやって来た。
18歳の俺に対して2歳年下の16歳の初々しいエルミラー嬢である。
このエルミラー嬢、かなり人見知りが激しいらしく、挨拶こそ、か細い声でしたものの殆ど自発的に喋らない。
つれて来たゼットンが、
「すまんな、人見知りが激しくて家族の間だともっと喋るのだが慣れるまではこんな調子で・・・。」と申し訳無さそうにフォローを入れていた。
なので、
「まあ、俺も割と人見知りする方だったから、気持ちは判るよ。」とフォローをするのであった。
そして
一応鑑定EXで人物を確認してみたら、
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【エルミラー・フォン・アルゲール】:アルゲール侯爵家長女。
非常に優秀であるが、人見知りが激しく、現在も酷い緊張状態にある。
正確は非常に優しいものの、優柔不断である。
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と言う結果であった。
侯爵家当主の嫁として優柔不断は如何な物かと思う。
結局折角お見合いしたものの、全くと言って良い程に盛り上がらず、小一時間程顔をつきあわせて殆どゼットンと話しただけで人生初のお見合いは終了したのであった・・・。
そして、申し訳ないが後日ゼットンに先日の縁談のお断りのご連絡を入れたのであった。
「そうか、やっぱりそうだよな・・・。」と言うゼットンの返答が胸にグッと来る物があったのだった。
しかしそれからと言うもの、俺が結婚相手を探して居ると言う噂が出回ったらしく、日毎に山の様な縁談話が舞い込んで来る様になったのだった。
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