第371話 ダンワース・ダンジョン その4
階段を降りて第6階層に降り立つと、其処は森林ステージであった。
事前に読んだ資料によると昆虫系やは虫類系が多い階層であるが、スパイダー系はその糸が高級服の素材に使用されるので高値で買い取って貰える。
「と言う事で虫が多い階層なんだけど、最初だけ真面目にやってみるかい?ちなみに、続く第7階層も同じ森林ステージなので似た様な感じだぞ。」と説明すると目一杯嫌な顔をする2人だった。
結局そこまで真剣にダンジョンアタックしている訳じゃ無いので、最初だけチョコッと様子を見て後は上空~サクっとズルをする事にしたのであった。
最初のチョコッとが結構嫌なスパイダーの集団に当たってしまって糸は兎も角毒を吹き掛けられたりと非常に熱烈的な歓迎を受けたのだった。
漸く光魔法の閃光弾で目眩ましをした隙に上空に全員で脱出して蜘蛛蜘蛛地獄から逃れたのであった。
ウィングスーツによる滑空で森林上空を飛んで居るとハーピーからの攻撃を受けてロールして背面飛行をしつつ、魔弾で迎撃して亡骸は空中で即座にフォース・フィールドの足場を作って回収しておいたのだった。
ところが1匹倒して回収して居たその隙に他のハーピーが騒ぎ始めて今度はハーピー地獄に早変わりである。
2人も直ぐに参戦し、空中のフォース・フィールドの足場の上で激闘を続けるのであった。
尤もハーピー自体は大して強い魔物じゃないので、数だけが多いだけで時間と共にその数の不利も撥ね除けて、15分の戦闘の後全てを回収し終えたのであった。
俺はウカウカしてられないと判断し、魔力の流れを読んで階段の位置に当たりを付けてウィングスーツによる滑空を再開してショートカットするのであった。
続く第7階層も基本上空よりスルーする事にして、30分と掛からずに第8階層への階段に辿り着いている。
こんなんで良いのか?と本気でやってる冒険者が怒りそうであるが、レベルアップ目的と基本娯楽の1つとしてダンジョンアタックしているのだから良いのである。
第8階層は荒れた岩場のフィールドで非常に足場が悪いが、ここではリザードマンがメインにでて来るので連ベルアップ目的で狩らして貰うつもりである。
ちなみに、リザードマンの皮は今装備している皮鎧の素材でもあって、非常に軽く硬いので、高額で引き取って貰えるのだ。
「ここのリザードマンの皮は良い値段で買い取って貰えるので、基本首チョンパで行く様に。」と2人に言うと虫ではないと知って「はい」と元気な返事を返す2人。
ちょっと進んだだけで、ギャシャーといかくしながら、剣を片手にしたリザードマンが飛び出して来た。
まずは俺が先陣を切って魔弾で眉間を撃ち抜き倒れた所を来『高周波ブレード』で首チョンパ。
鳴き声に集まって来たリザードマンを3人で、全部対処して、数えてみると、25匹のリザードマンを屠っていたのであった。
順調な滑り出しである。
まあ強いて不満を挙げると最近全然レベルアップしない事かな・・・。
こうして、集まって来たリザードマンを倒しては回収してを繰り返し、昼飯も食わずに、午後3時を回ったので早めに切り上げる事にして、帰りに冒険者ギルドに寄る事にしたのであった。
久々の冒険者ギルドである。
受付嬢に言って、地下の解体場に直接卸す事して、取り出したが、流石に残忍の分は受け取りは無理と解体のボルトさんと言うオジサンに言われて、まずはマリーとマーガレットの分の『一部』だけを買い取って貰ったのだった。
これで、2人はCランクへのランクアップ試験を受ける資格を得る事が出来る。
2日後、ランクアップ試験を受けたマリーとマーガレットの2人は晴れてCランク冒険者となったのであった。
余談であるが、ここまでの『時空間庫』に放り込んで居た3人分の魔物の素材をある程度受け取って貰うのに、この後2ヶ月程掛かるのであった。
■■■
そんなこんなで所処をスルーした結果、異例な程早く第10階層のボス部屋に辿り着いた俺達は、岩の扉を開けて、中に入ると、部屋の真ん中当たりに魔方陣が光り、棍棒を片手にしたミノタウロスが出現したのであった。
予てより打ち合わせしていた通りにストーン・ブリッドで眉間を狙ってヘッドショットをキメて、高周波ブレードで首を刎ねてアッサリ終了である。
亡骸を回収した後、出て来た宝箱を開けると、中から『隠匿』の効果が付与されたリングとハイポーションが出て来たのであった。
究極の隠匿である『光学迷彩』が使える俺達に取っては大した物でも無いので、誰が使うとも無く、『時空間庫』に仕舞ったのであった。
もっと、『黒竜丸』の様な心躍るアイテムを用意して欲しい物である。
ちなみに、この世界のミノタウロスの肉も大変に美味しく、煮てよし焼いて良しであった。その結果当然の様に暫くは、ミノタウロスのボス部屋を周回する事にしたのであった。
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