第44話
過去編
私はクラスで全然友達が居なかった。臆病者で、人と話す前に私は逃げる。そんな毎日を繰り返していた。
そんなある日、
「奴隷制度??」
私達は急にテストを受けさせられて、私はその日から貴族になった。
「まあ、荷物が届いてるみたいよ。」
私は家に帰ると余りにも大きい荷物に唖然した。
そして、私は説明を思い出し、まさかと思って、その箱を開けた。
そこには、女の子が入っていた。
女の子の名前は雫と言うらしい。
女の子には大好きなお兄ちゃんが居て、でも素直になれずに傷つけ過ぎて、奴隷になってしまったらしい。
私も事前にアンケートをやったが、少しも間違えて記入してなかったことに私は安心した。
ーーーーーーー
私は話すことが苦手だった、自然とずっと一緒にいる環境が私に話す勇気をくれた。
雫ちゃんもお兄さんの話ばかりだが、お陰で私も話すことに慣れてきて、少しずつ会話が出来るようになった。
「ねぇ、雫ちゃん。」
「何ですか?」
「もし、お兄さんが迎えに来たらどうする?」
「とりあえず、今までのことを謝って感謝します。」
「そうだね、それが一番だね。」
「はい!」
「お兄さんの元には帰りたいって思わない?」
「・・・思いますけど、私は」
「私は??」
「ずっと私の話を聞いて、大切にしてくれたお嬢様のことも好きですから。」
初めて家族以外に好きだと言われた。
それから、私は友達としたかったこと、遊園地に行ったり、カラオケをしたり、ずっとしたかったことをした。
ーーーーーーーーー
現在
二人は頭を繋げている。
「私ね、奴隷で来たのが雫ちゃんで良かった。」
「私も、お嬢様で良かったです。」
「頑張ってね、」
「・・・何がですか?」
「お兄さんのこと」
「・・・それはそのぉ」
「もう、私達の会話の半分以上それだったんだから、とぼけても意味ないよ」
「・・・そうですね。」
そして、俺の方に来て契約をする。
「未来 優に未来 雫の奴隷の権利を移します。」
「認めます。」
そして、雫の首輪から権利が移りましたと音が鳴る。
「これで、お別れだね。雫ちゃん」
「まあ!!」
妹は元主人ちゃんを抱きしめる。
「本当に、本当に今までありがとう。」
「うん、私も、やっと名前で呼んでくれたね。」
「ずっと呼びたかった。私の親友に名前で」
「・・・親友、そうだね。雫ちゃん・・・私たち親友だね。」
俺はあることに気づいた。
「やっぱり、譲渡は返した方がいいね」
「えー!!なんで・・・ですか!!」✖︎3
「いや、もう交換したのに今更じゃないですか?」
氷川さんの強い睨み
「いや、元から妹のことが心配で、取り返そうくらいの気分だったから」
「いやでも、お兄さん、雫ちゃんはお兄さんと居たいから」
「それがよく考えたらほら、妹は中学生で俺たちは高校生だから、奴隷のシステム的に無理じゃん」
と言うことで、妹の権利を戻して、連絡先を交換して帰った。
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