第9話
そして俺たちは買い物をすることにした。
「ご主人様・・・お金は大丈夫なのでしょうか?」
「大丈夫だったね。俺の支給金多かったから」
「そうだったんですね」
俺にとっては正直これは嬉しいけど、貴族以外には最悪でしかないよな。
「とりあえず、欲しいものある??使えるのは・・・3万以内で」
「3万もですか??」
「・・・うん」
申し訳ない気持ちになる。
「・・・ありがとうございます」
ーーーーーーーーーーーー
「ご主人様・・・この服とかどうでしょうか?」
「えっ」
まさか聞かれるとは思ってなかったからビックリした。
「いいんじゃないかな?」
俺には分からない。疎いぞ、すごく疎いぞ俺は・・・いや正直まだ虐められてた時の恐怖がすごく残っているせいか。
「ありがとうございます、じゃあこれとかはどうですか?」
「いいんじゃないかな?」
「・・・ありがとうございます。じゃあこっちはどうですか?」
「それもいいんじゃないかな?」
あれ何だか怒ってる??
「・・・!!」
分かる、今の彼女の言いたいことは分かった。
「出来ればもう少し色とかのアドバイスをお願いします」
「わかりました。」
そして買い物は終わった。
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「あのぉ、ご主人様、本日は私のためにありがとうございました。」
「いいよ、これからは一緒に生活しないといけないし」
「・・・そうですね。」
やっぱり少し嫌そうだ。俺が嫌われてたこともあるけど、きっとそれより家のショックの方がでかいんだろう。
「俺の妹も真川さんの家族もだけど、これから情報を調べようよ」
「本当ですか??」
「うん、やっぱり家族は一緒に居たいしね。」
「ありがとうございます。」
「いいよ、いいよ」
親以外に感謝されることに慣れてないから恥ずかしい。
「・・・案外可愛いですね。」
「えっ?何が??」
「何でもないです。」
「そっか」
「家に戻ったら、今日のせめてものお礼にご主人様がやって欲しいことをやってあげます。」
「えっ・・・」
「やっぱり、少しいいかも」
一人言の為電撃は無い。
「何して欲しいですか??」
「じゃあ、一緒ににゲームで」
「・・・予想通りの答え」
今のもなし。
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