電撃大賞応募用
日本にひっそりと受け継がれている退魔師。
そんな退魔師の家系に生まれた少年、|京 柊司《かなどめ しゅうじ》16歳。
『退魔師』と呼ばれているが、実際には人の憎悪を餌にする妖を人から切り離し、自分の体内に吸収していた。
妖を取り込むほど退魔師は妖に近くなり、人としての思考や理性を失っていく。そのため、退魔師は長くは続けられず、年を取ると引退することになる。
柊司は生まれつき力が強かったこともあり、子どものころから人手不足の家業を手伝っていた。
そんなある日、いつも通り国から依頼が来る。
依頼先は国一番の名門校、華王学院だった。
テクノロジー技術を搭載した快適な設備に、文武両道の優秀な生徒。学生憧れの学院に、柊司は妖退治のため一時的に転校することになる。
転入初日、柊司は狐の幼女をくっつけている美少女、|七宮 結菜《しちみや ゆいな》と出会う。
転校生にも優しい結菜と親しくなりながら、柊司は事件を追っていく。そんな時、結菜に付いている狐の幼女から、自分は神の眷属で結菜を守っていることを聞かされる。そして、柊司たち退魔の家系には半身がいないことを告げられる。
狐の幼女の言葉が気になり、柊司は家の蔵を調べる。そこで、過去に何かがあり、それによって式神が封印されたこと、そして消えた『白巫女』の存在を知る。
その一方、学院では妖の気配をたどっていき、妖を心に宿している人間を発見する。見事退治することに成功し、柊司は学院を後にすることになる。
元の生活に戻った柊司だが、物足りなさを感じていた。そんな時、柊司の元に結菜に付いていた眷属が現れ、結菜と再会を果たす。
柊司は学院の編入試験を受けることに決め、結菜と勉強するために自宅に向かうが、なぜか祖父が妖化をしており、戦うことになる。
強力な相手に苦戦するが、式神、そして結菜の力を借りて祖父の妖化を解くことに成功するのだった。