第132話 迷信とか忌み子とかくそくらえだ!

兄弟が、増えた^^そして、母子ともに健康だ^^ただ、問題点があった。


いや、俺と親父に言わせれば問題点でもなんでもない。


そんなもん糞くらえだ!現代人二人パワーを舐めるなよ!しかもトップミドルダウン?トップトップダウン?なんていうかかわからんけど、小佐々の当主と沢森の(実質的な)当主の親父が言うんだから誰も逆らえない。


びっくりしたのが、出産が『穢れ』だって事。

もーまじ意味わからん。なんでって話なんだよね。大切な大切な、かけがえのない命の誕生なのに、なんでそれが穢れになるんだろうか?


それでも、うちは親父が俺と同じで転生者だから、できる限りそばにいたらしい。『いけません!』っていう家臣をフル無視したようだ。


まあ、この時代、なんで母親から命が生まれるかも解明されていない。母子ともに生存率も低かったようだから、それが悪霊だったり魑魅魍魎が跋扈すると考えられたんだろう。それから悪霊だけじゃなく意味不明な迷信も多かったようだ。


だから、


・頭に血を上せない為に産後七日間は横にもならせない。

→即刻廃止

・産椅(さんい)という椅子に正座させ、四六時中監視がついて眠れない。

→さらに意味不明。廃止。

・産後には栄養価が高いモノは毒。

→一番意味不明、いるだろ!普通に!廃止。


ただでさえ、出産っていう大仕事を終えて疲れ切っているのに、栄養補給ができないなんてありえない。どう考えても、産後の肥立ちが悪くて・・・ってこのせいやん!


そ、し、て、今回は双子。


双子はなんと畜生腹と言われて忌み嫌われるようだ。穢の最たるものらしい。


ま、じ、で、そんなの関係ねえ!


犬猫と同じで多産は不浄だとか、悪霊や呪術師の仕業とか、生前心中した男女だとか、もうあげればキリがない。医者じゃないから専門的な事はわからんけど、知らないって怖いなって本当に思った。


双子だとわかった瞬間に、産婆は一人を殺そうとしたらしい。母が泣いて叫んで頼むから、異変を感じて駆けつけた俺と親父が産婆を静止した。


産婆は当然の事(当時としては)なので不問にしたが、家臣からは不吉なので一人を里子に出そうという案がでた。もちろん二人で全却下。当たり前だ!


この時代、知らない事わからない事、全部悪霊のせいにしている。科学が未発達、というかない時代には、未知のものは神か悪霊の仕業だったんだなって改めて思った。


男の子は吉法師(信長?)、女の子は愛姫(伊達政宗の奥さん!)に決まった。


親父、わざとやろ?

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