第10話 与えられたもの
このあたりで改めて
「それで本当に魔法陣として
「
「いや、
「そんな
いやそんなこと言われても、
だけど、俺のそんな
と、
「言い争ってる場合か?
「アタシに任せて!」
相手はゴブリン2匹。
手に鉄の
「メイ! あんまり一人で先行するなよ」
俺一人じゃ
ゴブリン2匹とはいえ、武器を持った相手に俺がどこまで戦えるか分からない。
一応、
万が一、ってことがあるかもしれないだろ?
「それ以上近づいたら、アタシが
「けけけっ! 一人で何ができうげぇっ!?」
俺の心配をよそに、メイがそんな
っていうか、
つまりあれか、メイも
「ははは……
「ザコ共は引っこんでやがれ!! 俺様が行く!!」
「……どうもそう言うわけにもいかないみたいだな」
仲間があっけなくやられたにもかかわらず、我が物顔で道路を歩いて来るのは、ゴブリンリーダーとでもいうべき奴だ。
俺と同じかそれよりも少し背の高いサイズのリーダーを見てしまうと、さっきのゴブリンが子供に見えてしまうな。
っていうか、本当に子供だったのかもしれない。
とまぁ、
「メイ! 気を付けろ! 次の奴はかなりデカいぞ!」
「うん!! やっつけるから、見ててよねっ!」
「いや、張り切るところがちがっ……」
手にしてた
だってさ、俺よりもでかいゴブリンをメイが
知ってたよ。彼女が強いことは。
だけど、あれはあくまでも
「ハヤトッ! ハヤトッ! やっつけたよ! 見てた?」
「お、おう! 見てたぞ! メイはやっぱりすごいなぁ、俺、勝てる気しねぇよ」
「むふふ」
キラキラと目を
ここはもう、
「ちょっと! 反対から
「悪い! 今向かう!」
……まぁ、俺はただ見てただけだけどな。
「で、何か分かったか?」
もはや使い物にならない
「少し静かにしててくれる?」
まぁ、返事はこんな感じでそっけない。
これが十数分続いてるんだけど、早く結果を出して欲しいもんだ。
と、そんなことを考えていると、
「……あっち、あの変な形の建物の方」
「良かった。俺はてっきり、あのどでかい穴の底とか言われるのかと思ってたよ」
「なんだ、ハヤト。ビビってたのか?」
「まぁな。カラミティが起きてた中でも
「おいおい、急に
「はいはい、そんなくだらない
「仕方ないな。今回は
そんな彼女は、
「それよりハヤト、
「え? まぁ、一応レジ袋は数枚持ってきたけど」
何かに使えるかもと思って入れておいたレジ袋を、取り出して見せる。
「こんな薄っぺらいのが、袋になるワケ……」
「ここを開けば、ほら、袋になっただろ?」
「
普通の袋なんだけどな。
まぁ、違う世界の住民だったわけだし、驚くのも無理ないか。
っていうか、俺の方が驚いてることが多いしな。
「マリッサ?」
「ううん。こんな薄っぺらい物が袋になるなんて思わなかったから。それにしても、こっちの世界はよっぽど
「は? それはどういう意味だ?」
「言葉の通りの意味だよ。それじゃあ、
「何を?」
「何って、
そう言った彼女はレジ袋を1枚手に持って、メイのいる方に歩いて行った。
仕方なく2人の元に向かった俺に、
「見て見て! こんな大きな角が取れた!」
「素材集めって、そういうことか……」
「世界の全ては
落ちている
そんな彼女たちが満足するまで
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